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コラム

2019-12-03 16:53 追加

北沢浩のバレーボール質問箱 スパイクのフォーム サーキュラー、ボーアンドアロー、ストレート

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《ご参考》
前記したスパイクのスイング3種類について、それぞれの短所と長所とメモを簡単ですが作成してみました。

(1)ストレートアーム
スイング動作:少ない
向いているポジション:MB/OH
長所:セットが速い・高い打点でボールを捉えやすい
短所:パワーが出にくい・幅広いコースは打ちにくい
※速いクイック・サイドトスを打ちたい人に適している
※細い・パワーがない選手は当スイングだと球が軽くなるため、どちらかというと体格の良い選手が適用する方が効率良い

(2)ボウアンドアロー
スイング動作:中間
向いているポジション:MB/OH/OP
長所:コースの打ちわけがしやすい・高い+速いトス両方にボール対応しやすい
短所:スパイクコースが比較的読まれやすい傾向・パワーは中間(ストレートよりは上、サーキュラーより下)
※速いサイドトスを打つのに適している
※日本ではこのフォームの選手が男女問わず多数を占める
(指導者による指導はボウアンドアローが多いため)

(3)サーキュラーアーム
スイング動作:大きい
向いているポジション:MB/OP
長所:パワーが出る・コースが読まれにくい
短所:動作が大きく、打つポイントが広いためミートミス(ふかし等)が生じやすい
※跳躍力がある選手に向いている(スイング動作が大きいため)
→細めで跳躍力はあるがパワーがない選手等
※または元々パワーがあり、さらにパワーを上げたい選手も試してみる価値はある
————————————————–

《最後に》
スパイクのスイングはバレーボールを始めた当初に教わった形から、そのまま変更せずに今に至る選手は多いと考えます。
そして、身体の成長期である小学~中学生にサーキュラーアームを指導すると身体を痛めてしまう、といった理由からボウアンドアローやストレートアームをまずは指導する方針の指導者もいるかもしれません。
しかし、ただ指導するのではなく、座学にてスイングの種類や特徴、適性ポジション等を伝え、そのうえで選手たちに決めてもらう、というのも良いかもしれないですね。

また、指導者視点ではスパイクのスイングだけではなく、ブロックのシステムやレシーブフォーメーション等、座学にて指導する必要がある項目は多いです。
コート上での直接指導とコート外での座学指導、と大きく切り分けた指導スタイルにより頭の切り替えもしやすいですし、オススメかなと思います。

以上です。

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*プロフィール
北沢浩(きたざわ ひろし) 1985年7月11日生まれ ポジション:セッター
小布施中
岡谷工業
(全国優勝3回・全日本ユースU18)
早稲田大
(全日本インカレ3位・ベストセッター賞)
富士通カワサキレッドスピリッツ
(現在)明治学院大学コーチ。
明学大バレー部の3部優勝、2部昇格を目指しつつ、セッターやチームの指導について日々勉強中。
URL:https://twitter.com/h_hiroshi_i?s=06

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