■岡山シーガルズ

＊時間の都合上、記者会見は行われず、別途質問に応じたコメントを頂いた。

●川島亜依美主将

レギュラーを中心にそれぞれが自分の役割に徹しながら、シーガルズらしい粘りあるプレーがでできていたと思います。特に今季はメンバーチェンジで入った選手がゲームの流れを変えたり、勢いづける働きをしていることで勝ち切れている試合が多いと思います。

――ご自身のプレーについて。

川島：仲間の頑張りに良い刺激をもらいながら力強さを感じてもらえるプレーができるよう意識しています。特にブロック面ではワンタッチをとったり、スパイクコースを絞りやすくしてレシーブで拾うことで私たちのいい流れを作れるようにしています。

――ファイナル８、優勝に向けてチームで話していることは？

川島：大事な試合になればなるほど、気負ったり力みやすくなるので、いつも通りの自分達の力を出せる高い集中力を持つことと、それぞれが課題にしていることやチームが大事にしていることをやり抜く強さを持つことです。また応援してくださる多くのファンの皆様のご声援にこたえられるような試合をしていきたいです。

――今シーズン、吉田みなみ選手と共にWキャプテンをされていますね。

川島：若手、中堅選手の多いチームの中でチームが更に成長するためには２人でチームを支えていく必要があると思っています。私は今までチームが大事にし続けているものを仲間に伝えながら、失敗を恐れずチームのためにやり切る姿勢で仲間を引っ張っていきます。

●宮下遥選手

フルセットで勝ち切ることができて良かったですが、ブロックフォローの甘さなど、まだまだ隙があったので、しっかりと修正していきたいです。

――ご自身のプレーについて。

宮下：トヨタ車体さんはブロックが高いチームなので、まともに攻撃せずにブロックを利用した攻撃ができていた時は良かったと思いますが、対応されてきた時に更に工夫ができるようにやっていきたいです。

――今シーズンのチームはより完成度が増していて、勝利に対してアグレッシブであると感じます。その点でセッターとして感じることはありますか？

宮下：自分達がやるべきことをやり切れば通用することをチームで実感できていることが、少しずつ自信にもつながっていると思います。

●金田修佳選手

ファイナル８初戦、緊張感漂う中勝ち切れたことは嬉しいです。ですが、セットごとに波がありました。特に２・４セット目はいつもなら繋ぎきれるボールが落ちるシーンが何本かあったのでセットをとった後に出る隙をお互い確認し合い、呼吸を合わせながら失くしていきたいです。

――ご自身のプレーについて。

金田：攻撃面で、多く点をとれても大事な場面でとりきれていないから、このような試合展開になりました。４セット目後半からセッターとコミュニケーションをとり、慌てていた時間からうまく切り替えられたことは良かったと思いますが、もう少し早くにできるよう心掛けていきたいです。

――個人成績も良く、代表でのプレーに期待する声も聞こえます。代表への意識についてお願いします。

金田：特に意識はしていません。仲間に活かされて今の私があるので、それを忘れず今リーグ戦い抜きたいです。

●渡邊真恵選手

いい緊張感の中、１セット目はシーガルズのリズムを作ることができましたが、車体さんの強気なサーブとスパイクでリズムが崩れてしまう場面が何度かありました。しかし、途中で入った選手がいい空気、リズムを作ってくれて、粘り勝ちができた試合でした。

――ご自身のプレーについて。

渡邊：序盤、少し攻撃に力みがあり、決め急いでしまいましたが、セット間などでセッターの遥さん、（宇賀神）みずきさんと再度トスの確認をし、少しずつ攻撃が通るようになりました。

――要所での得点など、数字以上の貢献度も感じます。ファイナル8を通じて、さらに自分を高めるために必要なことは何でしょうか？

渡邊：２段トスや難しいところから上がってきたトスに対して決め切ることができていないので、大事なところでしっかり決め切ることと、サーブを安全にではなく強気で攻め切ることが必要になってきます。

●河本昭義監督

お互い負けられないファイナル8初戦だったので、技術力ではなくメンタルな部分が見え隠れする場面が多い展開となりました。４セット目、８点差からの粘りがいい形で結束力に転嫁でき、自チームが勝利することができました。

――第4セット途中でセッターを宮下選手から宇賀神選手に交替しました。その狙いは？

河本：ほぼ流れが車体さん寄りになったので宮下選手を休ませ、５セットに入ってのゲームメイクをベンチで考えさせようと思いました。後半４セット目の８点差から23、24点までのチームの爆発力が宇賀神選手が上げることによってまとまって、いい流れでいっていることを感じ、５セット目も宇賀神選手でいったほうがいいと決断しました。

――以前、「川島選手が戻ったときがチームの完成形」とのお話をお伺いしました。現在のチームの完成度は？

河本：９割がた、完成してきています。川島選手がほぼ完治したので相手によってミドルを選び、それぞれ特徴を生かした起用をしたいです。両サイドのポイントでの攻撃における精度がまだ未完成。試合時にそこの技術力が出せるか出せないかがファイナルステージでの勝利に大きくつながると思います。

 

取材・撮影　堀江丈

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