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バレーボールマガジン>インタビュー>深津英臣(パナソニック)「来季は、もう1回優勝しなきゃいけない。そしてリオ五輪最終予選の悔しさを晴らすべく来年の五輪に向けてがんばります」

インタビュー

2020-06-01 19:05 追加

深津英臣(パナソニック)「来季は、もう1回優勝しなきゃいけない。そしてリオ五輪最終予選の悔しさを晴らすべく来年の五輪に向けてがんばります」

V1リーグ 男子 / 全日本代表 男子

――東京オリンピックが1年延期になってしまった時に感じたことを教えてください。
深津:もちろん、「本当なのか!?」ということは素直に思いました。誰もが東京オリンピックにピークを持ってくるようにこの数か月あるいは数年を過ごしてきていたと思うので、これをもう一回来年の夏にピークをもっていくというのは凄く難しいことです。でも、決まった以上もう一回自分を奮い立たせてやっていくしかないですし、目の前にあったはずの東京オリンピックという目標が1年遠のいてしまいましたが、この後1年間自分でいろんな課題を作って、目標を作ってやっていくことができると捉えています。大きな目標ではなく、小さな目標を1個ずつ1個ずつ自分でしっかり課題を作ってやっていければ、あと1年間この気持ちをキープできると思いますので、しっかりと頑張っていきたいです。

――改めて東京オリンピックに向けての意気込みを。
深津:僕はリオのQOT(オリンピック世界最終予選)で悔しい思いをしましたので、その経験は忘れずにこの4年間やってきました。その悔しさを晴らしたいと思いますし、あの時一緒に戦ったメンバー、あるいはサポートしてくれた沢山の方の気持ちというのを僕が恩返しできる機会だと思っています。その気持ちをぶつけられるチャンスを持っているのは(リオOQTを戦ったメンバーの中でも)数人しかいないと思いますので、その一人になるというのは大きな思いがあります。それをしっかりと前面に出してやりたいなと思います。

――話は変わりますがVリーグ機構がSNSで発表した「選手が選ぶ各ポジションの選手」という公式アンケートで、セッター部門で1位になったのはどう思いますが?
深津:そうなんですか。全然知らなかったですね。僕、SNSをやっていないので…。それは僕自身の力だけではなくて、チームメイトがしっかりとサポートして頂いたおかげで、この数年間いい結果を出し続けられているというのがあります。ですからまずはチームメイト、スタッフに感謝したいなと思います。なおかつ(そういうアンケートでトップでも)代表には入れていないという意味では、代表でも1位なんだと証明できるように頑張っていきたいと思います。

――(モッタ パエス)マウリシオコーチ退任の際に深津選手の印象とメッセージを頂いたのですが「技術も統率力もある素晴らしいセッターだ、ただときどきクイックとパイプを忘れないように」ということについて。また、マウリシオコーチにメッセージを。
深津:それは自分自身課題ですし、ずっと代表でもパナソニックでも言われ続けてきたことです。昔はそうではなくて真ん中もうまく使えていたのですよね。ですから、もう一回頭をリフレッシュして、年齢も30になりますので(6/1が誕生日)いろいろな経験をさせてもらって、いろいろなことを考えつつ楽しむことを含めながら、もう一回バレーボールをやっていけたらなと思います。マウリシオに関しては本当に、僕のバレーボール人生で最高のコーチの一人だったと思います。結果にも出ていましたし、たとえ結果が出なくても「ああこの人いいな」と僕は最初から思っていました。本当に一緒にやれた時間は凄く僕にとって宝もののような4年間でした。コミュニケーション能力もすごく高いし、バレーの指導もすごく良かったので、すごくいい勉強になったかなと思います。マウリシオが次のチーム、どこ行くか分からないですが、またパナソニックとのつながりができればなとは思っています。

――川村(慎二)監督との思い出は。
深津:僕は川村さんが現役時代にパンサーズで共に戦ったところからスタートして、本当にお互い現役の時も助けてもらいました。監督になるというときもいろんな思いを押し殺して強い意志を持って監督になられたということで、本当に川村さんを優勝させたい、胴上げさせたいという気持ちで始まった6シーズンでした。それぐらい長い時期やってもらって、最初はなかなか怪我などで良い結果が出なくて…。川村さんのために絶対頑張りたいという思いがあったのに、なかなか優勝できなくて、すごく悔しい1~2年間位過ごしましたが、そこから徐々にチームも出来上がってきて、いろんなスタッフ、選手も変わって力がついてきて、最終的には最強のチームができたんじゃないかなと思います。川村さんを1回でも胴上げできたことがまず凄く嬉しかったですし、任期後半はとても頼れる監督でした。本当にいい監督で、選手とも近い関係なのでいろんなところでコミュニケーションを取ってくれました。選手を終わられてすぐに監督になられたので、選手の気持ちが凄く分かっている方でした。本当に感謝をしています。

――川村さんへのメッセージを。
深津:長い間本当お疲れさまでした。そして長い間ありがとうございましたと言いたいです。これからのパンサーズをしっかりと見ていてもらって、川村さんが育てた選手が数年後にベテランという域に入ってくると思うんですよ。そうなったときのパンサーズがまた立派なものになっているように、一生懸命頑張っていきたいなと思います。

――ファンの方へのメッセージを。
深津:この状況がいつまで続くか分からない中で、僕らもいろんなもの(大会)が中止もしくは延期、あるいは練習ができないとかいろいろ影響が出ている中、ファンの皆さんもパンサーズどうなのかだとか、来シーズン試合できるのかとか、いろいろな不安があると思います。まずは今、できることをしていくしかないです。試合も僕らとファンの皆さんにとってすごく大事ですが、本当に多くの命が亡くなっているという状況の中で、まずは一人一人がこのコロナウイルスを早く無くすことに集中していくことが必要だと思います。一人一人が協力し合うことで、試合もできるだろうし、練習もできるだろうし、仕事もできるだろうし、いろんなことが良くなっていくと思います。まずは今やれることを一生懸命頑張っていきましょう!ということを伝えたいですね。

写真:黒羽白・パナソニックパンサーズ提供

●プロフィール
名前:深津 英臣 [Hideomi Fukatsu]
ポジション:セッター
身長 / 体重:181cm / 73kg
生年月日:1990年6月1日
出身地:愛知県
出身高校:星城高校
出身大学:東海大学
インカレ優勝、パナソニックでの2度目の3冠などチームの司令塔として貢献。主将も務める。
2013年より日本代表入りし、2015年ワールドカップでは正セッターとして活躍。2017年からも代表に登録されているが、2018年、2019年は主な大会から外れている。2020年度も代表に登録され、定着を目指している。

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