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インタビュー

2015-03-13 12:13 追加

新監督に聞く パナソニック・川村慎二さん

V1リーグ 男子

―初めて選手から監督として采配を振るったときのことを。

いつになるんですかね?

―2回あると思うのですが、ひとつは近畿総合、もうひとつはVの初戦かと思うんですけど。

采配っていう采配はあまり考えてなかったんです。何が采配なのかなと少し思っていたんですけど。何なんですかね采配って。

VBEC141213_07896-s―試合に誰をベンチ入りさせて、誰をスタメンに使って、どう代えていくかとかでしょうか。

近畿総合のことを考えると(全日本活動期で)人数が少なかったので、あれぐらいしか出来なかったというのはあります。Vに関してはその時調子の良いメンバー。相手に対してミドルブロッカーがどう機能するかぐらいしか考えて無かったです。なので采配っていう采配はしていないかな? メンバーチェンジとかは真保さんから提案もありますし、色んなスタッフから提案があります。外から見ていて、代えたほうがいいんじゃないかとか。それに最終決断するのは僕なだけで、みんなが采配してるわけですよね。僕だけが采配してるわけじゃないです。色んな意見を聞きながらやっています。

―最初は緊張したりしましたか?

しますね。はい、さすがに。

―だんだん慣れてきた?

慣れてはいないです。

―開幕戦はフルセット負けでしたが、その後はまずまず白星を稼いでいますね。

選手が頑張ってくれてるかなと。

―今季からスタートした新システムについて。

今のところ負けるにしてもフルセットで負けてる。それでもポイントが入るというのは良かったかなと思うんですけど。よく言われるのは全部勝てば良いんじゃない? って言われますけど。それもそうかなと思いますし、大きく考えれば6位までにとりあえず入って、その上で3位まで入れば、決勝までいける可能性が高くなる。そんなに1位にこだわりすぎると…そこまで詰めたらしんどくなると言われたこともあって、「あっそやな」と楽になりましたね。

―1レグのジェイテクト戦で、こんな早いうちに若手を使うなんて結構思い切ったなと思って見ていたんですが。

チアーゴが怪我をしていたので。でも、奏吾は今年は使っていきます。

―ワールドリーグ途中で福澤選手が怪我をして、夏場はずっとトレーニングでしたが、彼に対して何かアドバイスをされたりしました?

福澤には、もちろん焦るなということも言いましたし、あとは、「高さだけにこだわりすぎなくてもいいんじゃないか」ということも言いましたね。彼なりに理解してくれてると思います。

―パンサーズの世界戦略についておうかがいしたいのですが。

世界で戦うチームを作るには、まずアジアクラブで勝たないといけないので、それを獲りに行く、勝てるチームを作りたいなと思います。1クラブチームが世界と戦う機会って無いんですよ。練習ゲーム等しかないので。ちゃんとした大会に出て世界と戦うには代表に入るか、クラブならアジアクラブしかない。その機会があるなら、きちんとものにしたいですね。

―去年の世界クラブ選手権はご自身も出場されたのですか?

ちょっと出ました。

―世界と戦っているという感覚はありました?

やはりやってみないと解らないこともいっぱいあるので、そこでみんながどういう風に考えてプレイできてるのかが解るのかなと。

―引退記事のときに風通しよくしていきたいとおっしゃっていましたが。

風通しは良いと思いますよ。選手からいきなり監督なので、選手も言いやすい事は言いやすい。でも僕もこういう立場になっているので、駄目な事は駄目と、厳しく言える様に、もっともっとしていかないといけないと思います。ただ、そういうトップダウンだけではなくてボトムアップも必要なので、そういう風通しのよさというのは今はあるかなと思っています。

―座右の銘とかありますか?

ないですないです(笑)

「読んでいる本などは」との問いに、ごく普通に鞄から本を取り出して見せてくれたのでびっくり

「読んでいる本などは」との問いに、ごく自然に鞄から本を取り出して見せてくれたのでびっくり

―いつも読んでいる本などはありますか。

いろいろ読んでますよ。たとえばこれ(といって鞄から文庫本を取り出す)、人からいただいたものなんですけど「道を開く」っていう松下幸之助の本です。

当たり前のことを書いてあるんですけど、これを改めて読み直すと、「当たり前のこと」だけど、本当にやってるのかな? とか思いますよ。なので気づいたところには、こういう風に折り目つけて、後から読み返せるようにしています。

―戦術的にこういうバレーをやっていきたいというのはありますか。

戦術的に? また難しい質問ですね…。

―それではスローガンなどは。

スローガンは「役割考動」です。

―どういう意味ですか?

そのままです。役割っていろいろあるじゃないですか。年齢的な役割、チームのポジションでの役割、すごくいっぱいあるんですね。人によって絶対違うものがいっぱいある。そういう役割をしっかり自分で認識しているのかどうか考え直そうと。いつでも考えながら行動しましょう。たとえばプレイの中でもどうやったら決まるのか。どうやったら上手くいくのか。どうやってやったらというのを常に考えなさいと言っているので、それでつけました。「役割考動」。

―監督として、今シーズンの目標を。

今年はしっかり勉強したいなと思います。そこで選手が頑張って、もちろん僕もいろんな準備はして、それで最終的に勝てば自分にももっとプラスになるかなと。とりあえずしっかり勉強したいです。

―チームとしては。

みんな同じこと言ってるんじゃないですか? 勝つことだけです。

勝つことだけです本当に。

VBEC141213_10641-s

聞き手:中西美雁
写真:Michi Ishijima
編集補助:横幕祐美

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