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コラム

2018-03-03 08:04 追加

ファイナル3の見どころ 高松の矜持と深津のブロック力(豊田合成vsJT)

ファイナル3展望

SV男子

 2017・18年シーズンのVプレミアリーグ男子もいよいよ佳境。豊田合成トレフェルサとJTサンダーズが、ファイナル(決勝戦)でパナソニックパンサーズと戦う資格を賭けて、3月3日、4日と熊本県立総合体育館で戦う。プレーオフのファイナル6を勝ち抜き、ファイナル3に進出した豊田合成とJT。それぞれキーマンとなる選手を一人ずつ挙げるとしたら、豊田合成は高松卓矢、JTは深津旭弘だろう。

 

高松は、チームの絶対的なエースで元クロアチア代表の大砲・イゴール・オムルチェンに次ぐ得点源であり、持ち前の陽気さと勝気な性格で引っ張る。しかし、ファイナル6では苛立ちを見せていた。表面化したのは東京での第2戦の東レアローズ戦だった。第1セット、第2セットと連取したが、第3セット、中盤までリードしていたが、東レの反撃にあい、連続点を取られて17ー18と逆転されてしまう。

 

そして、再び東レのギャビンのスパイクが豊田合成に襲いかかり、かろうじてディグしたボールがレフトのライン側に高く弾んだ。セッター前田一誠がボールの下に走り込んだ。目の前にいる高松に上げると思われた。しかし、前田が選択したのは、反対サイドへのイゴールへのバックトスだった。しかし、ディグしたボールの回転が強かったこともあってか、前田のトスはドリブルを取られてしまった。

 

一連のプレーを記者席で見ていたが、前田としてはイゴールにボールを集めるという豊田合成の基本方針を実行しただけなのであろうが、高松からすればアタッカー心理として気持ち良くないだろうなと察した。すると、案の定だった、高松が無表情になったのだ。直後にスパイクを決めても喜ばない。さらに鋭いジャンプサーブを決めても全く喜ばなかった。それがチームの敗因では全くなかったが、豊田合成はフルセットの末破れてしまった。試合後、高松にその時の気持ちを聞こうとしたら、聞くまでもなく不満をスタッフらにぶつけていた。「もちろん気持ち良くないですよ。それよりも、今シーズン取り組んできたことはなんだったのか」と興奮していた。

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