2017-04-08 14:52 追加
木村沙織囲み全文「『今日の相手は強いから難しいね』といわれるほど、絶対奇跡を起こそうと強く常に思った」
SV女子 / 全日本代表 女子
サーブレシーブについての葛藤
――木村さんは、サーブレシーブの要でもあり、よく相手のサーバーから狙われていました。サーブレシーブの面で、苦労された時期もあったんじゃないでしょうか?
木村 サーブレシーブは得意でも苦手でもないという感じ。でも絶対に狙われるので、チームが勝つためにという風に練習してきたんですけど、最後のワールドカップが終わったくらいから、自分の中でサーブレシーブがしっくりする取り方ができた。決まった形というか、そこに入るまでのルーティンだったりとか、ワールドカップ終わって、東レで越谷(章)さんと練習したときにできて、その形と同じようにやっていたら、全然サーブレシーブが怖くなくなりました。それまでは眞鍋さんを通して、荻野(正二)さんとかいろんな方に教えていただいて、「無心でやる」とよく言われたけど、それが自分の中でわからなくて。こっちに打たれるかな、はじいちゃいけない!と思っていたときもあったし。そういうのがすっとなくなったときに、無心でやるというのがわかりました。
そこからはまたバレーの幅がすごく広がった。それまではサーブレシーブに気持ちを多くおいて、攻撃はそのあとだったんですけど。逆にサーブレシーブより攻撃に目を向けれるようになったのは、違う感覚で楽しかったです。
――それは2015年のワールドカップのあと?
木村 そうですね。結構最近(笑)
それまでは自分が自信を持てるくらい本数をこなして、何とか自信を持って臨んでいた感じだったんですけど、自分の中でしっくりきたのはここ最近(笑)
――ルーティンを意識するようになったのが2010年のころでしたか?
木村 はい、そのとき「ルーティンを作れ」と言われてやってたんですけど、自分の中では無理矢理感があって。でもあったほうがいいと言われて、何にでもすがる思いで、「チームがメダルを獲るなら」と思ってやっていた。
サーブレシーブにもしっくり自信を持てるようになったし、相手のサーバーが打つまでの「間」の使い方を自分の中で一定にしたら、「今までなんでこんな苦労してたんだろう」というくらいスッキリできた。サーブレシーブの苦手な子に、これなら教えてあげられると思います。
――具体的には?
木村 サーブレシーブって技術じゃなくて気持ちの部分だと思うので、気持ちの部分で、笛が鳴ってから相手が打つまでの間の時に、うまくいってないときはなんか考えちゃったりとか、タイミングが崩れるんですけど、そこを一定にするといい。私の場合はステップを踏むとかで合わせていた。自分の中にあるものを吐ききってからステップに入れば、変に呼吸があがらないし、目線もブレたりしないし、一定にするとボールも見やすくなるかなと思います。
――新しい境地に行けたけど、同時にやめたいと。
木村 そうですね。
同じカテゴリの最近の記事
- 東京GB・後藤陸翔「速いバレーボールスタイルに対して突き通す心がなかった」 SV男子会見 [SV男子] / 2025.01.18
- ヴォレアス・池田幸太「僕自身としても今回バックアタックのバリエーションをいろいろ増やした」 SV男子会見 [SV男子] / 2025.01.17
- 吉永有希、笠井季璃、中村悠。若手が躍動するクインシーズ刈谷。「車体」の魂は継承されゆくか [SV女子] / 2025.01.13
- 姉妹で春高出場の東九州龍谷・忠願寺風來「妹には来年も再来年もここに戻り、絶対日本一になってほしい」、莉桜「自分が3年生になる頃には秋本美空選手を超えられるように」 [高校バレー 女子] / 2025.01.08
- 慶應義塾主将で191cmのセッター・松田悠冬。左足骨折を乗り越え3回戦へ「支えてくれた方々への感謝を忘れずに戦う」 春高バレー [高校バレー 男子] / 2025.01.07
コメント
Sorry, the comment form is closed at this time.