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コラム

2018-02-17 11:00 追加

試合の鍵を握るのは体育館? ジャンプサーバーに影響 Vプレミア男子ファイナル6

体育館コラム

SV男子

Vプレミアリーグ男子のプレーオフ、ファイナル6が2月10日、東京・大田区総合体育館で始まる。レギュラーラウンド上位6チームによる争いは、レギュラーラウンドの1位チームから5ポイント、2位4ポイントと与えられた状態で、上位3チームによるファイナル3入りをかけて戦う。

 

ストロングサーブで連続点を取れる剛腕イゴール・オムルチェンも、この日はジャンプサーブが不調だった(1月27日)

今シーズンのレギュラーラウンドでの戦いぶりを見ると、5ポイントの1位パナソニックパンサーズ、4ポイントの2位豊田合成トレフェルサのファイナル3進出へ有利なのは間違いないだろう。しかし、3位の東レアローズから6位のジェイテクトSTINGSまでは、実力差はほとんど無い。ちょっとしたことで、勝敗が逆転する可能性がある。その“ちょっとしたこと”の一つとして挙げたいのが試合会場の体育館だ。体育館によって、ジャンプサーブの感覚の違いが出て、影響を受けるのだという。現代バレーでは、ジャンプサーブの威力や精度が、試合の勝敗を大きく左右する。“ちょとした”感覚の違いが、ジャンプサーブを打つ選手たちにとっては大きい。

 

1月27日、28日とVプレミア男子の刈谷大会(愛知県)を取材した。会場は刈谷市総合運動公園体育館(ウィングアリーナ刈谷)。豊田合成、ジェイテクト、パナソニック、東レの4チームにより、2日間計4試合が行われた。試合を観戦していて、あることに気が付いた。ジャンプサーブのミスがやたら多い。最初は、ジャンパーサーバーのミスをよくあることと見ていた。しかし、各チームにいるジャンプサーバーたちのミスがいつも以上に多かったり、どこか打ちづらそうにしていた。

 

ジャンプサーブを武器にする選手たちがミスを重ねる中、ジェイテクトのマテイ・カジースキはすぐに慣れたのか、いつも通りの強サーブで何度も豊田合成の守備を崩した(1月27日)

特に、27日のジェイテクトと豊田合成との“愛知ダービー”では、豊田合成が3-0のストレート勝ちだったが、どのセットも競っており、豊田合成が苦戦していた。その原因だったのが、ジャンプサーブ。普段ならイゴール・オムルチェン、傳田亮太、高松卓矢といったジャンプサーバーが、強いジャンプサーブで攻めて、相手の守備陣を崩すことで、有利な展開に持っていく。しかし、この試合では、ジャンプサーブを強く打ってはミスが続き、途中から力を抑えたジャンプサーブに切り替えていた。しかし、抑えたサーブではレセプション(サーブレシーブ)は容易。ジェイテクトはきっちり拾って攻撃を展開し、得点を取り返していた。もし、イゴール、傳田、高松がいつも通り、強いジャンプサーブがもっと決まっていたなら、競った内容にはならなかったかもしれない。

 

傳田亮太のジャンプサーブはスピードがあり鋭い。しかし、ジェイテクト戦ではなかなか相手コートに突き刺さらなかった(1月27日)

試合後、会場のサーブへの影響について、傳田に問うと「自分はあまり(ウィングアリーナ刈谷が)好きでないですね。(高松が『イゴールも入ってなかったしな』とのフォロー)。意識しているわけではないですけど、やりづらいですね。ボールの距離感がつかみづらいというか。(ジャンプサーブの打ちづらさと)体育館のことは、ないわけではないですね。そういう体育館での変化もあるのかなと思います」と話した。

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