2019-05-22 12:00 追加
小田桃香「退団を発表してすごく今はクリアな状態です」 トヨタ車体 退団選手コメント
小田桃香 退団コメント
SV女子
4月27日、トヨタ車体クインシーズはチームの主力選手である小田桃香の勇退を発表した。小田選手にとっては第68回黒鷲旗全日本選抜大会が最後の舞台となった。
小田選手はチームの得点源であるネリマン・オズソイの欠場に伴いオポジット、ライトのアタッカーとして全試合スタメン出場。むしろ今が最高潮ではないかと思わせる力強い攻撃を連発し、観客を魅了した。
大会初日である5月1日にお話を伺う機会を得た。

――今日はオポジットに入られました。どちらかというとレフトプレーヤーのイメージが強いのですが?
小田:内定で入った時と1年目の時はライトでやっていたのでそんなに特別な感じはしなかったですね。また戻ってきたなっていう感じで。別にやりにくいとかはないです。むしろやりやすいくらいの感覚で試合はできました。
――実際スパイクも力強く決まっていましたね。
小田:いやいや(笑)
――そんな中、勇退されるとチームから発表が出ました。勇退という言葉の意味するところは?
小田:社業に専念する形になります。
――いわゆる引退ということでしょうか?
小田:はい。
――残念ですが、心が(引退へ)動いたのはなぜでしょうか。今日のプレーを見てもこれだけできるのにと、とてももったいない気持ちです。
小田:うーん…(良いプレーができているのは)みんなに引退を発表することによって自分の中でモヤッとしていた部分がちょっとすっきりした部分があるので。すごく今はクリアな状態です。本当に心からバレーを楽しもうと思ってやっています。
――これだけできるのですから、引退を取り消してもいいと思うのですが?
小田:あはは(笑)

――チームオフィシャルのコメントに「多くのファンの皆様を魅了し、愛していただきました」と書いてありました。愛された、ではなく愛していただいた。チームも小田さんに対する観客からの支持を強く感じていたのだと思います。小田さんご自身はファンからの愛をプレー中に感じていましたか?
小田:そうですね。応援してくださる方が声をかけてくださったり、コートに向かって「レン、頑張れ」って声も今日すごい聞こえていて。本当にバレーをしていてよかったなと思いました。

――最後の大会となる黒鷲旗をどのように戦いたいですか?(取材日は黒鷲旗が開幕した5月1日)
小田:チームとしては優勝が目標ですが、個人的にはこの1試合1試合がもう返ってこない試合になるので…。目の前にある試合を全力で、チームのみんなと1点を分かち合いながら、喜び合いながら、繋ぎあいながら頑張っていきたいなと思います。

2017年皇后杯全日本バレーボール選手権大会優勝時のカットから。安井由香子選手と一緒に

背番号:10
コートネーム:レン
ポジション:アウトサイドヒッター
生年月日:1994.1.28
出身地:滋賀県大津市
出身校(前所属):京都橘高校→東海大学
Vプレミアリーグ2016/17シーズン最優秀新人賞

写真・文 堀江丈
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