2019-05-11 14:14 追加
“千両役者”サントリー米山達也 格好良すぎる現役引退劇
SV男子
思い出の1戦は…
2月10日の静岡・三島市民体育館での堺ブレイザーズ戦では、11年間で積み重ねた通算出場数が230試合を超え、Vリーグからは栄誉賞を表彰された。試合後会見では思い出話や長く現役を続けられる理由を語ってくれた。
「こんな身長(183センチ)なんで、まさかここまでできるとは思っていなかった。今までバレーボールで関わってきた人たち、対戦相手もそうだし、すべての人にありがとうと言いたいです。1試合目の思い出?NECか大分三好かわかんないですけど、内定選手の時に初めて帯同したのが長崎だったかな。外国人選手がいなくて、日本人の左利きの上田(剛史)さんという方が出ていたんですけども、(自分も大学で)今までずっと試合に出ていたから、すごく出たいというのを内には秘めていた。その試合に負けて、次の日、大分三好さんとの試合に、スタートから出て爆発したのは覚えている。印象に残ってるのは?内定の時のプレーオフ進出が決定する時に、アナドレン出すぎちゃって、床をたたいて粉砕骨折しちゃって、という思い出が残っています。もう気を付けようと。後輩たちには熱くなるなよと(笑)」
「大切にしてきたことは、試合に出る、出ない時ってのがある。うちのチームでも出られてない、ベンチに入れてないって人間がいます。僕も出ている時も出てない時も経験している。でも、出てなくてもチームに力になれることが絶対何かしらある。他のチームの人間もそうですが、もしそういう選手がいたら、腐ったりしないで。何をしたら自分がチームに貢献できるんだということを考えながらやっていた。たとえ試合に出られなくても。もちろん悔しいという思いはある。でも、チームにいるということはやっぱり必要とされている。試合に出てなくても必要とされていることなんだと解釈してやってきました。準備はいつでもしている」
ちなみに、黒鷲旗の優勝会見後、改めて印象に残った試合を米山に確認した。もしかしたら、今回の決勝戦かな、と想像していたが、「やっぱり拳を粉砕した時の試合ですね」と笑って答え、こちらの予想は粉砕された。よほど強烈な思い出になっているようだ。
写真:大塚淳史・黒羽白・出口季里
文:大塚淳史
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