2019-07-25 17:00 追加
東京五輪男子バレー開幕まで1年 龍神NIPPONはいかに戦うか 柳田将洋主将「石川の言う個の力も前提に、掛け算を」
東京五輪男子バレー開幕まで1年
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本日2019年7月25日は、東京オリンピックの男子バレーボール競技の開幕日からちょうど1年前にあたります。
5月に行われた始動会見では、中垣内祐一監督は、今年のテーマとして「No Limit. Ready to Rise そして東京へ」を掲げました。監督の言葉によれば、「限界を持たず、覚醒せよ」といった意味合いのようです。
1964年の1度目の東京オリンピックは、全日本男子は銅メダルに終わっています。銅メダルでも十分に素晴らしい結果でしたが、日本中を騒がせた「東洋の魔女」の金メダルの前には、存在感が薄れてしまいました。市川崑監督が制作した映画「東京オリンピック」にも、男子バレーチームは1カットも出てきません。撮影のために、練習の中時間を割いてそれにあてましたが、実際には1カットも撮影がされていなかったということです。
これに発奮したのが、東京オリンピックではコーチだった松平康隆氏でした。「負けてたまるか」を合言葉に、鬼のような特訓に励みます。コーチから監督に昇格し、4年後のメキシコオリンピックでは銀、8年後のミュンヘンオリンピックでは、悲願の金メダルを獲得します。男子団体球技で、金メダルを獲得したのは、このときだけです。このときの「ミュンヘンメンバー」のうちの一人、嶋岡健治氏が、現在の日本バレーボール協会の会長を務めています。
中垣内祐一監督は、昨年より「遠慮をしない」ことも宣言しました。これまでは中垣内監督はチームのマネジメントを主に行い、戦術・指導はフィリップ・ブランコーチに任せる場面が多かったようです。その中には「ここは日本人として、こう声掛けをしたほうがいいのではないか」とか「このポジションは、別のポジションでもいいのではないか」などと思ったけれども、言葉を飲み込んだシーンも多々あったそうです。ただ、「船頭多くして船山に登る」状態だけはさけたいと、これまでにもましてコミュニケーションを増やし、自分の意見を表に出しつつ、統一した指導環境を図ろうとしています。
ミドルブロッカーの攻撃のバリエーションを増やすために、80年代に活躍した技巧派ミドルの三橋栄三郎氏の映像を、セッターとミドルの選手に見せて参考にさせるという試みもしています。
全日本代表として中堅どころとなった石川祐希選手は、「チームの力ももちろん大事だけれど、自分は個々の選手が個々の力をもっと上げていくことで、世界と戦えるようなると思います」と発言。昨年に引き続き主将としてチームを引っ張る柳田将洋選手は、「彼の言うこともすごくわかる。彼は日本のエースという立場で発言したと思いますから。個の力ももちろんあって然るべきだし、チームプレーとは言え、最後にボールを触るのは一人。やはり僕が考えるバレーボールは個の力も目をそらさずに、それを掛け算していけるようなチームにしていきたいですね」
1年後に全日本男子代表バレーチームは、どんな戦いを見せてくれるのでしょうか。今年度はこのあとイランでアジア選手権大会、そして秋の大一番のワールドカップが日本で開催されることが予定されています。
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