2019-10-17 18:03 追加
28年ぶり4位を牽引したエース石川祐希がセリエに向けて出発「連戦でもパフォーマンスが落ちないようにしたい」「目標はプレーオフ進出」
Others / 全日本代表 男子
――今回のイタリアへの出発で、去年との心境の違いとかありますか。
石川:前回プロ1年目だったので、1シーズン戦い抜くということをひとつ目標においてたんですけど、今回はステップアップしていると思うので、前回よりも上のチームを選びましたし、そこでスタメンとることもそうですし、僕自身プレーオフ行ってないので、プレーオフに出場するというまた新しい目標を持って、このパドヴァで今シーズン取り組めるので。気持的にもこのワールドカップ代表生活を終えて、とても自信になったので、少し余裕を持ってじゃないですけど、強気でというか、目標を掴みにいくというイメージは非常にできて今シーズンに臨めるなと感じています。
――ワールドカップで、先程の体力面以外にどういうところがまだ足りなかったと感じていますか。
石川:1点取りきるところで1点取れてない、ことがいちばんかなっていう。ここ1点欲しいっていうところで、難しいシチュエーションじゃないんですけど、チャンスボールだったり、ブロックワンタッチできれいに返ったボールがしっかり点数に繋げれていないっていうところ。そういうところが、後半広島ラウンドなんかは目立ったかなと思っている。
やはり連戦が続いてくると、僕だけじゃなくてみんなの疲労も溜まってきて、パフォーマンスも落ちてきてしまうので、そういったときにパフォーマンスを落とさないこともそうですし、確実に1点を取り切るっていうことが、まあこれから強豪チームに勝つための課題かなと思います。
――今回優勝したブラジルのルカレッリとかとご自身を比べて、まだここが自分では足りてないというところを教えてください。
石川:冷静さだとか、1点欲しいところで、僕がブロックアウトを狙いにいったところでルカレッリ選手は腕を引いてきたりだとか、ひとつ先のプレーを、相手のプレーを読んでプレーしている。そこがひとつ上行かれてるなっていう感じだったので、今僕たちのプレーを、最高のパフォーマンスをすることにフォーカスしていたんですけど、やっぱり強豪国になってくると、自分たちのプレーをよくすることはもちろんですが、相手の嫌なプレーだったり、相手のプレーを読んで攻撃とかディフェンスしてくるので、そこもこれから、自分たちのパフォーマンスを上げて、相手に上手く対応することが必要だなと思っています。
――それもイタリアでやっていくことになるんですか。
石川:そうですね。トップ選手ばかりなので、相手の嫌なところをサーブで狙ったりだとか、ディフェンス入ったりだとか、ブロックアウト取ったりだとか、というところをやって行きたいと思います。それを実行するためには、確実に技術がないとできないので、それをすることによって技術力も上がると思います。そういうスキルも間違いなく上がってくると思います。
――パフォーマンスを落とさないためというのは、結局体力が必要だっていうことですか?スタミナとかが。
石川:スタミナが必要だと思っています。
――そういうのを今後、リーグ戦と並行しながらつけていこうと考えていらっしゃいますか。
石川:そうですね。トレーニングしつつ、あとは、フェイントだとかプッシュとか、そういったプレーをもっと上手く組み合わせていくことが必要です。点数が取れるときに省エネで取ることもひとつ勝つ手段としては学ばなければいけないなとは、改めて感じました。ポーランドの選手とかは、フェイントで取ったりが上手いので。ポーランドの選手はイタリアにいないですけど、そういうところも見ながら学んでいきたいと思います。
――新しいチームメイトについて、イタリア代表のザイツェフ選手がナンバーワンセッターだと言っていた元イタリア代表のセッターのトラビツァ選手とパドヴァで一緒にプレーすることになると思いますが、今までの対戦も含め彼の印象を教えてください。
石川:非常に速い印象。トスが速いので、僕たちが今速いバレーしているので、対応できるんじゃないかなと思いますし、非常に身長もデカいのでブロックやサーブ、サーブも非常にいい選手なので、そこでも助けてくれるのかなと思っています。
――去年はプロ1年目のシーズンで、自分で食事に気を使ったして、今シーズンも当然それは継続すると思うんですけど、そこに新たにやろうと思っていることはありますか。
石川:栄養面に関してはまだワールドカップ終わって時間が経ってないので、これから栄養士の方と話していきたいと思いますし、やはりもう少し体を大きくしたいなということには変わりはない。少しずつ大きくはなっているんですけど、体重を増やしたりだとか、あとちょっと重点をおいてやっていきたいなと思ってます。
――どれくらいの体重が理想なんですか。
石川:今シーズン、代表生活だとかシエナのときは、今は85とか84とかなんですけど、87kgとかそれくらいの体重のときがパフォーマンスが非常によかった。食事とかも気にかけてるんですけど、結構体重の変化が大きいので、そこは気をつけながらやっていきたいと思います。
――ブランコーチや中垣内さんに、「イタリアでこういうところを重点的に学んできてほしい」というのはありましたか。
石川:いや、今回は本当に時間がなかったので、ワールドカップの振り返りをチームでミーティングしてやっただけです。まあでも、リーダーシップというところはずっと言われてます。今回ワールドカップを終えて、ブランからもリーダーシップが非常によく取れてきていると言われたので、そこは継続していきたいと思います。リーダーシップを取ることの感覚がわかってきている気がする。でも自分のパフォーマンスが下がってしまって、リーダーシップも取り切れていないところもあるので、そこの課題も課題。体力強化とともにメンタル的にも長期戦、長い期間の大会で持つような取り組みをこれから、まだ何をするっていうのは明確に決まってはないですけどこのシーズンで見つけていきたいと思います。
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取材:堤敏樹
写真:坂本清
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