●中谷宏大監督

ここまで連敗が続いてきた中、昨日は（ナイトゲームだったため）夜遅かったのですが、ホテルに戻ってから選手といろいろ話をしました。選手同士も自分たちで活発にミーティングを行っていて、とにかく今日の試合を勝つために全員が自分のできることをやり切ろうということを第一にということで、今日の試合では本当にそれを体現してくれたと思います。
今まで接戦を勝ち抜けなかったところを第4セット、ああいう形で取りきれたというのは本当に選手の頑張りだと思いました。

――今日の試合は途中から佐々木（千紘）選手を投入し、そのまま起用し続けましたが、その意図と佐々木選手の今日の評価を教えてください。

中谷：ミドルに関しては誰が出ても戦力的に大きな変化はないと思っているのですが、 今日は長野（有紗）がいろいろなプレーであまり効果が出ていなかったので、それなら思い切りのいい佐々木に代えてやってみようかというところです。今までも同じ形を繰り返してきたので、そこは躊躇なく思い切りできていたと思います。

――2枚替えで出場している堀込（奈央）選手と孫田（菜奈）選手の今シーズンここまでの評価を教えてください。

中谷：本来ならばフロント2枚のところもずっと夏場はバックローとミドルの攻撃を絡めて、うまく攻撃の形はできていたのですが、やはり他チームに対応されたりとか、試合数を重ねるごとにフロント2枚の時のサイドアウト率がどんどん落ちていきました。そういう中、孫田はレフトサイドもライトサイドも速いテンポで攻撃ができるし、堀込に関してはトス自体が安定していますし、櫻井に比べてディフェンス力があると思うので、バックのディフェンスも期待しています。プラス、あの2人の雰囲気が本当に明るく、チームを盛り立ててくれているので、その部分でも本当に彼女たちには助けられています。

――先ほどのお話にもあったように、接戦を取り切れなかった試合やデュースを取り切れなかったセットを何度か経験している中で、今日はデュースのセットを取り切れましたが、これまでとの違いはどんなことだったと思いますか？

中谷：これまでの試合ではミスが他チームに比べて非常に多く、特に20点以降の接戦となった時のミスがデータを洗い直してみても他チームより多いという現状がありました。
その場面を想定した練習を重点的にしたりもしましたが、やはりうちには大エースがいないので、拾って外国人に上げて決めてもらうというパターンができない以上、ミスを減らしつつ得点を取っていかなければならない。それがなかなかできず、ミスをしないで点を取るという表裏一体のところでミスが出ていました。今日に関しては練習の成果も多分出ていたと思いますし、 今日に限って言えば接戦の20点以降のところでミスらしいミスがほとんどなかったと思います。1セット目に関しては中盤からミスが多発したところはまだまだ課題だと思いますが、ひとつ壁を超えたかなという感じはします。

――来週は天皇杯皇后杯の初戦でNECと当たりますが…？

中谷：本来であればリーグ戦をいい形で終えて、天皇杯皇后杯をできるだけ上位で年内の試合を終えたいという目標があったのですが、外国人選手のフィット具合がうちがいちばん遅れているところだと思うので、現有戦力でできるバレーを天皇杯でできるだけ発揮しながらやっていけたらと思います。NECさんとは2週連続で当たりますが、これまでに接戦になったセットも多いので、そこを取り切れるように何とか勝ちたいなと。そして、天皇杯の後、中断期間ができるので、そこをチームの再構築や課題が出たところ、うちの弱いところなどを克服できる期間にして、年明けのリーグ再開で巻き返したいなと思っています。

写真；堀江丈

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