●中谷宏大監督

中１日空いたので、おとといの試合の反省をして今日の試合に挑みました。1セット目中盤まで取りつつ取られつつでしたが、うちのオフェンスが機能せず、そこに乗じて相手のオフェンスが機能してしまいました。そのところで差が生まれたかなと感じています。

――2セット目、スタートから孫田選手と金杉（由香）選手を投入されました。これまでにはないパターンかと思いますが。

中谷：1セット目はスパイクが決まっていなかったので。拾っても点数に繋がらないという状況を打破したいと思って、とにかく思いきりの良い孫田と金杉で行きました。多少ディフェンスに目をつぶって、とにかく思いっきり打ってこいということで。そこで流れを変えてくれたと思うし、二人の働きは大きかったと思います。

――孫田選手がセットの頭から（アウトサイドヒッターで）入ったのは？

中谷：初めてです。もともと彼女は大学の時にレフトサイドの方をやっていました。ただあまりパスをやっていなかったし、ライトでも打てる。外国籍選手の合流が遅れていたこともあって2枚替えでの起用を考えました。実際いい働きをしてくれています。
中断期間で（仕切り直して）アウトサイドでも出るチャンスはある、サーブレシーブが少しでも上達すれば（また違った）良さが出せるのではないかと思いました。練習からも良い感じだったので、信頼して出しました。

――年末に連敗を脱し、チーム状況は上向きかと思います。

中谷：先週ホームで久光さんに逆転勝ちして、JTさんに負けはしましたけれども好ゲームができました。確実に力はついていると思います。自分たちの良さを出せなければどこにも勝てないし、出せたらどの相手にも接戦ができるな、と。今回の埼玉の2試合に関しては相手の良さを消す前に自分たちの良さが出せなかったということが全てかなと思うので、もう一度そこを見つめ直したいなと思います。

――22日は急な試合（中止分の代替試合）になりましたが、選手たちに動揺は？

中谷：いえ、1日（普段より）短くなっただけですし。そういうところの逞しさがこれから必要だと思います。イレギュラーなことがあっても全てを受けいれるつもりで選手もやっています。

――中1日空いて試合、というのもあまりないパターンかと思います。

中谷：選手間でたくさん話す時間ができました。今日の結果には結びつかなかったですけど、金曜日の反省点を踏まえて「自分たちがどうしたいか」ということを選手が自ら話してそれを練習でも実行していましたね。そういう過程は評価してあげたいなと思います。

――コロナ禍の中でファンに伝えたいことは？

中谷：選手にも話しましたが、あらゆることに見通しが立たない中で、延期分の試合がいつ組まれるとか、日程がどうかとか自分たちでコントロールできないことに気を取られても仕方がないわけで。僕たちは次の1試合があるなら、その1試合に向けてやり続けるだけですし、昨年は最下位だったという現実があるので、1試合1試合に必死になって取り組むしかない。その姿を…生で見てもらえたら嬉しいですけど、例えリモートであっても「スポーツっていいな」と思ってもらえる試合をすることが大事だと思っています。その点を追及して頑張っていけたらいいなと思っています。

撮影　堀江丈

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