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コラム

2021-10-22 18:35 追加

河野裕輔のエール! 第11稿 ついに開幕Vリーグ!! 開幕戦をざっくりレポート

V1リーグ 男子

◆10月16日 堺ブレイザーズVS大分三好ヴァイセアドラー

FC東京から迫田 郭志、JTサンダーズ広島から深津旭弘、カナダからバーノンを補強した堺ブレイザーズと、ベネズエラからエメルソンを補強した大分三好ヴァイセアドラー。結果は1-3で、大分三好ヴァイセアドラーが開幕勝利を飾った。

開幕戦、堺は移籍してきた3名をスタートで使った。やはりまだ細かい調整までは難しいものの、MB陣とS深津はしっかりコミュニケーション取ってきたなというのが率直な感想。そして特筆すべきはブロックがなんと16本。素晴らしい数字である。持ち味のブロックを活かしたブレイクが得意のパターンだが、この日はレフトサイドとのコンビネーションが今一つ合わず決定率が上がらなかったように思う。3セット目から迫田に代え樋口を投入し立て直しを図り3セット目を取り返すものの、4セット目26-28とわずかに届かなかった。個人的な感覚であるが、今からどんどん良くなる堺のイメージが強い。バーノンの攻撃力がもう少しチームにフィットしたら…と思うと、非常に怖いチームになるのでは?と感じている。

そして開幕を勝利で飾った大分三好ヴァイセアドラー。いい意味でチャレンジマッチの時とは全く別のチームになった印象。バグナスが帰ってきてエメルソンが加入し、山田滉太と3人でサイドが固まった。昨シーズンはMBの打数が少ない為ブロッカーにリリースされてしまい、サイドにブロックが固まりがちであったが、この試合MBの打数は2人合わせて21本。堺を十分に苦しめた井口直紀のセットであった。どうしても相手のいい状態でのブロックは難しいが、ハイセットになった時のトータルディフェンスが素晴らしく改善されていたことは賞賛に値する強化である。

◆10月17日 堺ブレイザーズVS大分三好ヴァイセアドラ

「修正力」が試される2日目、この日は堺ブレイザーズが3-0のストレート勝ちをおさめた。千葉監督はMBを竹元裕太郎に代えてベテラン松本慶彦を投入。チームの立て直しを図ったが、これが見事に成功した。大分三好のバグナス、エメルソンの決定率を30%台まで落とすことができた。そしてこの日絶好調だったのがOH高野だ。スパイク決定率86% サーブ効果率21.9は大殊勲。チームとしてのブロックポイントは10本、これも素晴らしい数字であるが、それ以上にワンタッチしてブレイクのきっかけとなるブロックが多かったことも勝利の要因であろう。今シーズンも松本のプレーが見られたことについて、彼自身のコンディショニング、意識の高さに敬意を表したい。

変わって大分三好ヴァイセアドラーだが、サーブ効果率が上がらなかったこととエメルソン、バグナスの決定率が上がらなかったことが厳しい状況を招くきっかけになっていた。今後の対応としては、苦しいときの打開策としてMBの攻撃力強化を提案したい。バグナス、山田のBick(バックセンターからの早い攻撃)がインパクトを持っているため、スロットまたぎ(踏み切る位置と打つ位置がずれるジャンプ)のファーストテンポなどを使っても面白いかもしれない。大分三好の勝ちパターンは強力なサーブからのトータルディフェンスというオーソドックスなパターンであるため、サーブが走らなかった場合サイドアウトでの連続失点は命取りになりやすい。このサイドアウトを1本で切り続けることが今後上位に行くためのキーとなるであろう。

◆最後に
今週は4試合をVTVにて観戦し、総評を述べさせていただいた。これ以外の試合もスタッツを見ると本当に戦術的、技術的にレベルアップされてるなと感じ、実際に観戦するのが楽しみなシーズンとなった。もうすぐ開幕するV2,12月に開幕するV3とも激戦が予想される。是非お近くで開催の際には、コロナ対策に十分気を付けて頂きながら、体育館へ足を運んでいただければと思う。昨シーズン観戦できなかった分も、ファンの皆様には思い切りゲーム観戦を楽しんでいただきたい。最後までお付き合いいただきありがとうございました。

※プロフィール 河野 裕輔(かわの ゆうすけ) 1975年8月1日生まれ ポジション OP.OH 古河4ますらおクラブ-古河2中-足利工大附高(現足利大附高)-中央大学-JTサンダーズ(現JTサンダーズ広島) 現在社業の傍ら、V.TVにて解説者、オーカバレーボールスクール埼玉校にてコーチ業を勉強中。

素材提供:V.LEAGUE
試合の振り返りはVTVにて。今後の試合もライブおよびオンデマンドで視聴できます。

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