2022-05-03 18:30 追加
引退コメント デンソー・工藤嶺「バックアタックはバレーの神様が与えてくれた。一番近くて特別な存在、中元南がいたから頑張ってこれた。感謝しています」
黒鷲旗 選手コメント
SV女子
2022年度 第70回黒鷲旗 全日本男女選抜バレーボール大会をもって現役引退となったデンソーエアリービーズ・工藤嶺選手のコメントをお届けする。
発表があったのは5月1日。大会期間中の発表となったため、ファンの間に少なからぬ衝撃が走った。
以下は、最後の試合となった5月2日、埼玉上尾メディックス戦直後のコメントとなる。
●工藤嶺選手
ーー正直びっくりしました。
工藤:本当にたくさん理由はあるんですけど…自分の中でバレーボールをやりきったというか。そういう気持ちが一番強いです。シーズンが始まった時に今年で終わりにしようと決めていました。今シーズンはいろいろな負け方もしましたし、自分のせいで負けたこともあったし、頑張って活躍できた試合もありました。そういう試合を全部含めて、今年1年やりきった気持ちが大きかったので決意しました。
ーー他の選手と発表がずれたのは?
工藤:リーグが終わった時に引退の話はしていたのですけれど、ありがたいことに会社の方から「もう少しだけでも頑張ってもらえないか」と声をかけてもらいました。多分、自分の気持ちを無視して続けることはできたと思います。けれど、誰かのためにじゃなくて、バレーボールは自分のためにやりたいなって。だから(進退は)自分のための選択にしたいと思って。会社の方にもいろいろお話しをいただいて「まだもったいないよ」って言ってもらったんですけど、やっぱり自分のための決断という形で、それはお断りして引退を決めました。
ーー得意なプレー、バックアタックについて。
工藤:デンソーに入って初めての得点が黒鷲旗でのバックアタックでした。自分の中でそれが得意なプレーになるっていうのはなんというか、運命だったというか、バレーボールの神様が与えてくださったものなんだなと思っています。
ーー黒鷲旗は残念ながら予選敗退になりましたが、その中で伝えられたことは?
工藤:チームだったり仲間を本当に大好きなところです。もちろんファンの方も大好きですし。自分がどういう形であっても、チームに常に笑顔で声かけをしたいと思ってこの黒鷲旗に挑みました。
ーー同世代の仲間に対して。代表でも中心になってくると思います。
工藤:同級生4人が日本代表で頑張ってくれていて、あの4人がこれからのデンソーを引っ張っていくメンバーになると思います。ずっとうまくいくことばかりじゃなくて、4人も壁にぶつかることがいつかはやってくると思います。そういう時は支え合って乗り越えて欲しいなって思います。あと特別に(高校の同級生でもある)中元南には本当に感謝というか。中元の存在があったから頑張れたし、中元は大怪我を2回して乗り越えてるので、私が辛い時もこれでくじけちゃいけないなって思えて。中元は一番近くて頑張ってる存在だったので、感謝しています。
ーーファンに向けて。
工藤:チームの結果がうまくいかなくて、苦しい時もすごく多かったんですけど、特に…6年前かな、黒鷲旗では下北沢成徳高校に負けちゃって悔しい思いをしたんですけど、そういう時からいてくれるファンの方々というのは今も変わらなくて。「本当に苦しい時にも常に応援してくださり、ありがとうございました」ということを一番に伝えたいです。
撮影 堀江丈
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