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コラム

2022-11-12 05:00 追加

ここまで失セットなしで4連勝の埼玉上尾が12・13日に3勝1敗のJTと上位対決 V1女子

SV女子

明るい笑顔でチームを盛り上げるリベロ・岩澤

一方、リベロの岩澤は入団5年目となるが、これまでVリーグではリリーフサーバーとして出場してきた。主将の山岸あかねという日本代表でもプレーするベテラン選手がいるため、なかなかリベロとしての出場機会には恵まれなかったが、今シーズンは山岸が代表活動を終えてコンディション調整中ということもあり、4戦連続フル出場となった。2戦目の10月30日にはVOMも獲得。試合後のインタビューでは「チームの和を大切に戦った」と語った。大久保監督は岩澤について、「6月に私が就任してからサマーリーグ、国体と試合を重ねる中で非常に安定してパフォーマンスを発揮してきた。プレッシャーのかかる中でも、明るい笑顔でチームを盛り立ててくれている」と評価した。サーブレシーブ成功率も6日現在2位(成功率72.7%)と好調だ。1位はJT・目黒優佳の79.2%なので、12・13日の試合では姉妹対決とともにリベロ対決も注目ポイントとなりそうだ。

ほかにも気になる選手がいる。一人は20-21シーズンの最終戦、試合中に負傷し、「前十字靭帯断裂」と診断を受けた吉野優理。昨シーズンは試合に出ることができなかったが、今年5月の黒鷲旗から復帰を果たしている。現在は2枚替えのオポジットで出場しているが、今季はスタメン出場する姿も久しぶりに見ることが期待できるのだろうか? 大久保監督は「日本代表に選出された経験もあり、非常に技術の高い選手なので、パフォーマンスが上がってくれば。大怪我をしたため、左膝だけでなく、それを庇うことにより体のバランスが崩れやすい。それを本人が自覚して前向きに取り組んでいるので、チームとしては焦ることなくじっくりやってほしいと思っています」と語った。

また、2枚替えの時に吉野と一緒に交代するセッターの山崎のの花は昨シーズン正セッターを務め、日本代表のAVCカップ出場選手にも選ばれた。同様にAVCカップに出場し、ベストミドルブロッカーを受賞した山中宏予は青学大で目黒の1年後輩だった大卒ルーキー。今季まだコートに立つ機会はないが、サンティアゴ、青柳京古というアタック決定率、ブロック決定本数の両部門で上位にいる先輩たちとポジション争いができるようになるのか? その成長にも期待したい。

12・13日はJT対埼玉上尾戦のほか、秋田県で行われる日立Astemo対東レ戦も3勝1敗同士の上位対決となり、注目のカードだ。埼玉上尾が現在の層の厚さにプラスして、日本代表の内瀬戸、山岸、世界選手権ではセルビアチームで金メダルを獲得したロゾもコートに立つことにより、さらなる強さを発揮して、このまま突き進むのか? それとも他のチームが追い上げるのか? 混戦となりそうな今シーズンのV1女子から目が離せない。

取材・文:高井みわ
写真:黒羽白

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