2023-03-27 16:36 追加
優勝はアランマーレ。「善くて強いチーム」が創部8年目で頂点に。柳沢紫子のサーブから木村友里が決勝点。木村はシーズンMVPに輝く V2女子
V2女子ファイナルの結果
V女子
バレーボール2022-23 V.LEAGUE DIVISION2 WOMEN(V2女子)は3月26日、さわやかアリーナ(静岡県)にて今季の優勝決定戦、ファイナルを開催。
フルセットの熱戦を制したアランマーレが群馬銀行を破り、創部8年目にして待望の優勝を成し遂げた。
アランマーレは2015-16シーズンよりVリーグに参戦。初年度はチャレンジⅡというV3相当のカテゴリーで5チーム中最下位の成績だったが、北原勉監督のもと、一歩一歩着実に、コンセプトに基づいたチーム作りを進めていった。
V2のチームにとってはV1との入替戦を戦う権利、シーズン2位以上が大きな意味を持つ。
アランマーレは前年、前々年と2年連続で3位に留まっていた。V1昇格を掲げつつも未だ入替戦の経験がなかったが、今シーズンはついにレギュラーラウンド1位を達成。ファイナルステージを前に最終順位2位以上が確定し、悲願の一つであるV・チャレンジマッチ(入替戦)の出場権を獲得していた。
アランマーレ対群馬銀行。ともにチャレンジⅡからスタートし、長年しのぎを削ってきた2チームの決戦はファイナルにふさわしい白熱した展開となった。
第1セットは僅差。前日に「ファイナル3」でルートインに勝利し、勢いに乗る群馬銀行が26-24でデュースを競り勝った。
俄然、士気の高まる群馬銀行。だが、アランマーレも動じない。第2セットに入るとサーブで反撃。群馬銀行に傾きかけた流れを呼び戻し、25-14でセットを奪い返した。
以降、双方メンバーチェンジを駆使し、目まぐるしく主導権が変わる総力戦となったが、アランマーレにゲームチェンジャーが出現する。途中出場のアウトサイドヒッター前田美紅がアタック決定率60%の猛攻。試合の流れに大きなくさびを打った。
試合開始から2時間が経過、今季V2のベストマッチと言っても過言ではない、フルセットの熱戦についに幕が下ろされた。
アランマーレは木村友里主将のスパイクでマッチポイントを得ると、チームの長年の功労者でもある柳沢紫子をリリーフサーバーで送り出す。
「サーブからはじまるトータルディフェンス」
アランマーレがチームの柱として練り上げてきた戦術が、この最終局面で発揮された。
柳沢のサーブが群馬銀行の攻撃を限定する。
群馬銀行はハンタヴァ・エヴァンゲリアにハイセットのトスを託すが、ハードヒットができない。
それでもハンダヴァのアタックはアランマーレのブロックを抜くが、宮本菜月が素早くディグでカバー。セッター長尾のどかにボールを繋ぐと最後のトスがレフトサイドに上がる。
「そこしかない」
誰もがそう思ったであろう。木村主将が渾身のスパイクを放ち、群馬銀行のブロックを弾いて試合終了。
「善くて強いチーム」がついにV2の頂点に立った。
アランマーレは地域密着型のチームとして地元山形県酒田市のファン獲得にも成功している。「直近の練習見学が100人を超えた」(北原監督談)など、Vリーグの目指す一つの理想形も実現しながら勝ち取った優勝になった。
4月8日、9日に優勝のアランマーレは姫路と、準優勝の群馬銀行は岡山とシティーホールプラザ・アオーレ長岡(新潟県)にてV・チャレンジマッチを戦う。
個人賞として既報の各賞に加え、優勝監督賞に北原勉(アランマーレ)、最高殊勲選手賞に木村友里(アランマーレ)、敢闘賞に松尾奈津子(群馬銀行)、最優秀新人賞に若泉佳穂(浜松)、また特別表彰としてⅤリーグ栄誉賞に色摩知巳(GSS東京)が発表された。
撮影 堀江丈
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