2023-04-13 19:13 追加
PFUブルーキャッツが事業会社化に伴い、会見。蓮池学社長「企業単体ではなく、地域ぐるみでしっかりした基盤を持ったチーム運営を行い、バレー界全体を発展させていきたい」
PFU 事業会社化についての記者会見コメント
SV女子
バレーボールV1女子のPFUブルーキャッツは既報の通り、2023年4月1日付で株式会社PFU(代表取締役社⻑︓村上 清治)完全子会社のPFU ライフエージェンシー株式会社(代表取締役社長︓蓮池 学)が運営事業会社となった。これに伴い、12日、同チームが事業会社化した背景や今後の方向性について説明するための記者会見を行った。登壇者はPFUライフエージェンシー株式会社蓮池学代表取締役社長とPFU ブルーキャッツ・寺廻太ゼネラルマネージャー。
PFUライフエージェンシー株式会社はPFUの100%子会社で、1992年設立。主にPFUグループ社員の福利厚生を担当する会社で、旅行やイベントサービス、あるいは個人へのサービスを提供する業務を行ってきた。この長年の経験を活かし、バレーボール事業に関するビジネスを同社が担当することとなった。
一方、チームの歴史としては1979年設立、2002年にVリーグ参入(現在のV2に相当)を果たしている。その後、2016年にV・プレミアリーグ(現在のV1)に初昇格。これまでに2021年天皇杯・皇后杯全⽇本バレーボール選⼿権⼤会ベスト4、2022年⿊鷲旗全⽇本男⼥選抜バレーボール⼤会準優勝、2023年国⺠体育⼤会(いちご⼀会とちぎ国体) 優勝などの成績を残している。V1では今季は9位という成績だったが、さらに上を目指していきたいとしている。
今回のバレーボール事業化に至った背景については、主に3つ。ひとつ目は国としてスポーツを成長産業化したいという動きがあり、その市場規模拡大に貢献したいと考えたこと。2つ目に2024-25シーズンからVリーグが新リーグに移行すること。バレーボールは競技人口が多く、過去には五輪金メダルなどの実績もあった競技だが、最近はサッカー、バスケットボールなどに勢いを押されている。「極端な話、バレーボールがオワコン化してしまうんじゃないかといった危機感がバレー界全体にある。それを打ち破る意味でもVリーグは英断したと思う。我々も新リーグが掲げる世界最高品質、地域密着型のリーグを目指したい。そのためには企業の単体ではなく、地域ぐるみでしっかりとした基盤を持ったチーム運営を行い、バレー界全体を発展させていきたい。幸運にもトップリーグに身を置く人間として、責任を持って運営していくのが我々の責務だろうと考えている」と蓮池社長は話す。
そして、3つ目は地元石川県かほく市が来年4月完成を目指し、新たなスポーツ文化拠点となる「かほく市総合体育館」を建設中であること。ここが同チームのホームアリーナとなることから、「こういった素晴らしい場を提供してくださったこの地元に対して、これまでの恩返しがしたい。私どもの頑張りが地域活性化に繋がるのではないかと思っている」(蓮池社長)
3つの背景を踏まえ、「企業スポーツの枠にとどまらず、バレー界の発展のためにも新しく完成する体育館を常に満員にできるような、よりしっかりとした運営をしていきたい。このチームの試合を観に行きたいと地域の皆様に思っていただき、それを支援したい、応援したいというスポンサー企業様をたくさん巻き込んでいく必要がある。次世代を担う子どもたちに対する働きかけ、バレー教室等々をはじめ、いろいろな活動を通じて、よりバレーボールに興味を持ってくださる方々を増やしていく。そして、地域はもちろん、年々、全国レベルのファンが非常に増えつつあるので、そういった方々が喜んでくださるような立派なブランドとなり、成長していく。そういったことを実現するためには1企業のチームとして活動しているとやり切れないことも多いので、今回は100%子会社という枠を活用する形にはなるが、独立した事業運営会社という形でスタートを切ることを決断した」(蓮池社長)という。
今後はこれまで試行錯誤してきたことをさらにブラッシュアップして、収益力を高めていくことを目指す。また、日本を代表するアートディレクター秋山具義氏がチームのクリエイティブディレクターに就任。秋山氏は広告キャンペーンやパッケージ、ロゴ、キャラクターデザインなど、幅広い分野でアートディレクションの実績があり、チームのブランディングを担当する。
同チームはこの事業会社化を機に、市民の健康促進などにも貢献できるような取り組みを行い、より地域社会に必要とされ、ファンに愛されるチームになっていきたいとしている。
写真:©2023PFU Limited
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