2023-09-24 17:43 追加
女子バレー パリ五輪の切符をかけ激突 日本対ブラジル ガビ「バレウスカのために戦った。日本を倒す準備はできている」
ブラジル戦を控えて
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9月16日に始まったバレーボール五輪予選も最終日。昨日、一足先にトルコが2位以内確定で五輪出場を決め、残る1枠を日本とブラジルが直接対決で争う。ブラジルチームはトルコ戦直前に届いた元代表選手のバレウスカ・オリベイラの訃報に悲しみに暮れた。しかし、彼女のためにも戦って出場権を獲ると団結を見せる。
■ブラジルのMBのでき次第か
日本はサーブで崩し、序盤からリードを奪いたい。狙いどころはOHジュリア・ベーグマンというのは今年ブラジルと対戦した全てのチームがやっていることだ。彼女は狙われても苦にならないと言うが、やはりプレッシャーをどんどんかけていきたい。Lナイメとの連携もシーズン初めより良くなっているのだが、まだ二人で譲り合ってしまう場面もみられる。特に後ろに伸びるサーブには二人とも弱いので、前後の揺さぶりもかけていきたい。
ブラジルは今年ベテラン36歳MBタイーザがチームに復帰した。五輪出場権をかけた大事な年にベテラン固めというか精神的支柱として急に呼び出されたわけではない。国内リーグでは常にトップチームで活躍し、毎年代表の候補にあがっていたが、やはりひざの具合を見て参加を判断していた。今年は自身が行けると自信を持って判断し、満を持しての復帰となった。やはりタイーザの存在感は大きい。しかし対角を組むカロルの調子が上がってこない。中盤からは若手のジアナ(Dianaはポルトガル語読みではジアナ。ダイアナは英語読み)が代わってスタメンに入っている。こうなるとタイーザ196cm、ジアナ194cmと大きな壁になる。日本のパイプもこの壁に阻まれぬよう、他のポジションがうまく両サイドに引きつけてブロックを散らし、隙をついていかなくてはいけない。日本はトルコ戦では高い位置からのサーブに苦しんだが、この二人のサーブも注意したい。ジアナにとっては今日の様な大一番で実力が出せるか、そして交代するカロルの調子は戻っているのかが、ブラジルにとって大きなカギとなりそうだ。日本はスピードを意識しつつ、しっかりトスをネットの幅いっぱいまで伸ばして、相手のブロックがきれいにつかないように攻めていきたい。
正セッターであるマクリスが腰痛のため大会参加を辞退し、ロベルタが代わりにトスを上げている影響もあるのかもしれないが、本来スタメンであったOPキジイもキレがない。交代したロザマリアがとてもいいリズムでチームを盛り上げているが、キジイが出てきた時のサウスポーからのキレとスピードも要警戒だ。
日本はどのセットも出だしと20点以降にミスをしないことも大事だ。サーブミスやアタックラインの踏み込みやネットタッチの様な凡ミスに気を付けたい。序盤では焦りで悪循環になり、後半では致命的になる。地の利である応援を力に、悔いのない戦いを期待したい。
■日本戦へ向けての意気込みを語る
前日のベルギー戦後のブラジルのコメント。
ギマラエス監督:ベルギー戦の出来にとても満足しています。いよいよ五輪出場権を獲る時です。日本はここまでとてもうまくいっていて、試合のスピードが他のチームとは全く異なります。自分たちがいいサーブを打って、忍耐強くいかなくてはいけません。この時のために練習してきたのですから、練習してきた全てをコートで出すつもりです。
キャプテン、OHガビ:(元代表の)バレウスカを失うという悲劇を乗り越えることができたチームを称えたいと思います。皆で団結して、スタッフは私たちが試合に出られるように、彼女のために戦えるように力をくれました。ベルギー戦の勝利はとても重要です。ベルギーはサーブがとても良かったですが、自分たちのリズムでこちらのサーブと守備がうまく機能しました。まだまだ調子を上げねばなりませんが、日本を倒す準備はできていると思います。もちろん簡単なことではありませんが、一点一点戦って、出場権を獲るつもりです。
取材:ブラジル在住 唐木田 真里子
写真:FIVB
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