2023-12-16 07:00 追加
近畿大学・後藤陸翔「自分たちの甘さが出て、最後勝ちきれなかった」 天皇杯インタビュー
近畿大学・後藤陸翔インタビュー
大学バレー 男子
12月10日に武蔵野の森総合スポーツプラザ(東京都調布市)で行われた令和5年度天皇杯全日本バレーボール選手権大会ファイナルラウンド準々決勝WD名古屋対近畿大学の試合後の近畿大学後藤陸翔選手(アウトサイドヒッター)のコメントをお届けする。
4年間の集大成として。本気で勝ちに行った結果、周りから良かったと評価されると思いますけれど、自分たちの甘さが出て、最後勝ちきれませんでした。
勝てる試合だったのに勝ちきれなかったというのは自分たちの甘さもありますしウルフドッグスさんがさすがVリーガーという感想です。
あとは後輩たちたちもよくやってくれましたし、自分たちも後輩に何か天皇杯で残す残せたものがあると思います。ナイスゲームだと言われればナイスゲームだと思いますけど、自分はこの悔しさを次のステージで活かせるように頑張っていきたいと思います。
――天皇杯でV1のチームに対して2勝しで勝ち上がった点について
後藤:1回戦ヴォレアス北海道さん、2回戦でVC長野さんとやらせていただきましたけど、結果としては勝ちですけど自分たちがまだまだ足りていないことがあるなと再認識できました。
自分が個人として通用するもの通用しない物っていうのがはっきり分かった大会でした。
――今日の試合で歓声が上がっているところは聞こえながら試合をされていましたか?
後藤:たくさんのファンの皆さんの前で試合できることをすごく嬉しく思いますし、その声援が自分たちの力がなったと感じています。
――今シーズンの近畿大学のチームについて。
後藤:新チームが始まった時点で早稲田さんに習って、組織的なバレーボールをしようとチームとして掲げていました。
ブロック&レシーブの部分でウルフドッグスさんに対しでデータを緻密に重ねていった結果だと思います。
そこは 1年間。チームとしてやっていった成果が最後出せました。
――ここまで勝ち上がれた要因と今日足りなかったところは?
後藤:勝ち上がれた要因に対してはすごく周りが頑張ってくれました。
1年生から4年生までコートに出る機会が多かったですけど、1年生がフレッシュさを出して頑張ってくれたのと、4年生が最後意地を出して頑張ってくれたのが勝ち上がった要因です。
負けた要因としては、自分たちアウトサイドの人間が最後を託してくれたボールを打ちきれませんでした。
点にできる部分をもう少し点にできなかったというのが敗因です。
――今後Vリーグ(東京GBに内定選手として入団)で戦っていくことになりますがそういうところだけ伸ばしていきたいか?
後藤:レシーブには自信があるので、得意な部分を伸ばしていきたいと思います。
逆にこうハイボール(ハイセット)などパワフルなスパイクを身に付けていきたいと思います。
――今回の大会は自信になったか?
後藤:自信になりましたし、自分通用する、通用しない部分っていうのがはっきりわかったので、そこは大きな収穫です。
――第2、3セット共にリードした形で20点に乗りましたが、そこから競り勝った第2セット(25-22)を取られた第3セット(22-25)どんな違いあったか?
後藤:終盤でサーブが機能しました。第2セット取った要因としてはサーブを攻められて嫌なコースに打てていました。第3セットは逆にサーブを攻めきれなかった。相手の勢いに呑まれてそこで自分たちのサーブを見入ってしまったのは敗因でした。
――実際に第2セット目の終わり1本サービスエースを取り 2本目小川選手に上げられて上手いと言っていたが?
後藤:ショートサーブはこちらの中では決まるパターンで持っているので実際拾われたことありませんでした。
小川さんがあれだけ完璧なパスを返したのでやっぱりシンプルに凄いなと思います。
――その後第4セットに高梨(健太)選手にショートサーブを打ったが?
後藤:あの場面で高梨さんのスパイクの割合が凄く増えていたので、そこを最初に潰そう思っていました。
そこはチームで共有できていました。どれだけアウトサイドも人間に決められないか仕向けられたと思います。
――第2チーム終わって(セットカウント1-1で)チーム内いけるという雰囲気はあったか?
後藤:第1セットやられて第2セット切り替えてやらないと自分たちが負けてしまい勿体ないと思いました。そこのチームとしてのエネルギーを糧にする声掛けはできたと思います。
セットを取っていける感じはありました。
――相手の方が1枚上だったか?
後藤:今まで決まっていた。ボールが決まらくなった、そこはプロの修正能力っていうのが凄く上手だったなっていう感じです。
――サーブへの取り組みについて。
後藤:昨シーズンジャンプサーブ(スパイクサーブ)を打っていました。今シーズンからからハイブリッドサーブを打ち始めました。
両方試した結果、ハイブリッドにした理由としては(サーブ)トス上げてから打つまで早いのでジャンプサーブが来るのかフローターが来るのか相手が読みにくいです。
それに加えてショートサーブっていう要素も加わってくるので、相手を揺さぶるサーブです。
自分はビッグサーバーという意識はないので、他のサーバーに繋ぐどれだけミスしないか、自分のポジションに求められる役割です。
どれがけミスが少ないかっていう理由でやっています。
――これからそれを武器にしたいか?
後藤:サーブには自信があるので、得意な部分を伸ばしていきたいと思います。
逆に今日も山崎(彰都)さんにショートサーブでやられました。
自分がやるのであれば相手にやられないようにしないとダメだと思います。
――大学学生を振り返って。
後藤:コロナ禍から始まって。最初バレーボールすらできなくて。どうしようもなかったですし凄く苦しい時間が続きました。
それそういう時間もバレーボールのために頑張ってきました。
最後こういう舞台でこれだけの皆さんに自分たちのプレーを見てもらえたのは嬉しいことでした。
――最後がウルフドッグスで(近畿大学の先輩)の中野(倭)選手で、もっと言えば高橋幸造さん(※)との縁もあるチームで勝たないとそこにはたどり着けなかったが?
後藤:そうですね。頑張って勝って良かったです。今日はコテンパンにやられようという感じで失うものは何もなかったです。
そういう縁だったんですね。最後できて良かったです。
――注目がされてきた世代でしたが、4年間で自分がここまでやるぞとかこういう選手になってやるぞと燃えさせる要素はあったか?
後藤:(髙橋)藍です。自分は4年間で目標にしてきましたし、サーブレシーブを進んでやりました。
毎朝来て1時間泣きながらやっているときもありました。レシーブがそれだけこの先重要になってくる。アウトサイドに求められるスキルです。
1年生の時の自分よりかは少し上手くなったというのはあります。
――水町(泰杜)、髙橋(藍)選手度同じ学年で戦ったことについて。
後藤:考えられないです。藍は2年ぐらいで自分たちの手に届かないところに行っています。
そこはこう自分たちも負けないようにやっていきたいです。
次はVリーグっていう舞台が待っているので、そこでも同世代の選手に負けないように自分が世代ナンバーワンになるという気持ちだけを忘れないように日々練習していきたいです。
――今後の競技人生の目標は?
後藤:自分はバレーボールを始めてずっと全日本(日本代表)になりたいっていう思いを持っています。国際大会に出てメダルを取りたいという思いがあります。
その目標を達成できるようにしたいです。
まずそのためには。試合に出る必要があるので頑張りたいです。
※後藤選手と同じく愛媛県出身。ウルフドッグス名古屋の前身の豊田合成トレフェルサの選手で近畿大学のコーチでもあった。兄はジェイテクトSTINGSチームディレクターの高橋慎治氏
写真:黒羽白
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