2024-01-27 06:04 追加
バレーボールⅤ2、V3女子で、新リーグ設立の動き。実業団連盟、クラブ連盟、大学連盟に加盟するチームと連携し脱退チームの受け皿に
バレーボールⅤ2、V3女子で、新リーグ設立の動き
V女子 / V男子
一般社団法人「ジャパンバレーボールリーグ」(JVL)のV2、V3に参戦している女子チームの一部で、JVLから脱退し新リーグを設立する動きがあることが分かった。実現すればライセンス規則に抵触するため脱退を検討しているⅤ2男子のトヨタ自動車やV3のトヨタモビリティ、すでに脱退が判明している警視庁のほか、数年先の移行期間内にライセンス基準を満たすことが出来ないチームの受け皿になりそうだ。
JVLは2024-25年シーズンから「世界最高峰を目指すSVリーグ」を新設し、世界最高峰を目指さない「より地域共生を重視するVリーグ」(通称・新Vリーグ)から成る新リーグ構想を進めている。
バレー関係者によると、計画している新たなリーグの名称は「New Japan Volleyball League(NVL、新・日本バレーボールリーグ)」(仮称)。現在のV2、V3チームにはプロ化を目指すチームがほとんどないものの、新Vリーグのライセンス基準は「売上高2億円以上(30-31年までは推奨)、「ホームアリーナでホームゲームの60%を開催」、「ホームアリーナは入場可能数2000人以上(29-30年までは750人以上)」とハードルが高い。猶予期間は設けられているが、売上高やホームアリーナなどの基準は高くクリアすることが難しいのが実情。また、チームによって抱える課題が違うため、ライセンス基準に縛られることなく独立採算での運営を目指す狙いがある。
脱退後の新しいリーグは、「各都道府県でバレーボールを愛し、トップレベルのチームと地元企業との支援の輪を広げ、低迷する全国のバレーボール人口の底辺の拡大と参加チームの競技力向上を図り、地域住民のスポーツと健康をテーマにバレーボールを通して豊かな地域社会の活性化に貢献すること」を設立趣旨としている。
また、NVLは「日本バレーボール協会(JVA)と合流し組織の一体化で、低コストで最高のパフォーマンス運営を目指し、プロ化を目指さないV2、V3チームと実業団連盟、クラブ連盟、大学連盟に加盟するチームと連携」することを目標に掲げている。
関係者によると、チーム有志が2023年夏ごろ、JVAにNVLの設立趣旨などを説明したが、一時期のバスケットボールのように国内リーグが分裂する事態を危惧する声が出たほか、JVL内で解決を図る問題であることなどから具体的な進展はなく、現在は沈静化しているという。
また、別の関係者によると、ライセンス基準を満たせず将来、JVLを脱退するチーム受け皿として、現在の実業団連盟とクラブ連盟を統合し「社会人連盟」(仮称)として再編し、現在、年間試合数が少ない地域リーグの活性化を同時に図るプランも浮上し、関係者間で協議が進められているという。
男子のV2、V3チームにも新たなリーグ設立に理解を示しているチームはあるものの、「時期尚早」(チーム関係者)として静観している。
JVLでは、現在、ほとんどの加盟チームから申請のあったクラブライセンスの審査を進めており、早ければ3月にもライセンス交付が行われる見込み。
取材:北野正樹
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