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会見・コメント

2025-01-05 00:05 追加

サントリー・髙橋藍 パリ五輪を経験したことで見えてきたもの SV男子会見

SV男子サントリー会見

SV男子

12月30日にエディオンアリーナ大阪(大阪府)で行われたバレーボールSV男子、サントリーvsWD名古屋の試合後会見のうちサントリー分をお届けする。

■サントリーサンバーズ大阪
●髙橋藍選手(アウトサイドヒッター)

年内最後のホームゲームで、ウルフドッグスという上位のチームに勝っておくことが非常に重要でした。
1戦目逆転で落としてしまったのは勿体なかったです。
そこは自分たちに課題が残った部分でした。
今日それを修正して相手のサーブ、スパイクに食らいついた結果、我慢しながらサイドアウトを取っていけました。
最後自分たちが相手にブロックされたり、1点を取りきれず、第3セット取りきれませんでした。
勝負を決めにいくポイント(で取りきることは)重要だと感じました。
そこを引きずらず第4セット、自分たちのベースを握りながらやれたのは昨日とは違いました。
年内最後勝てていい試合になったと思います

――今節はアウトサイドヒッターとして(デアルマス)アライン、シリフカ(アレクサンデル)と対角を組んだが意識を変える部分はあるか?
髙橋:僕自身そこまで意識はしていません。
自分自身のポジションは変わらないですし、また逆にAJ(アライン)が入ったりオレク(シリフカ)が入ったりで、少し質は変わりますがどちらが入っても自分としては変わらず良いバレーボールができます。
爆発力のあるAJ を出すという選定があり、そこがだんだん崩れてくると安定感のあるオレクが出てくることがあります。(GAME1はシリフカ選手が途中交代、GAME2はアライン選手が出場)
おそらく今の段階でうまく使い分けているのがチームの現状です。
自分自身が崩れないことが、2人にとっても重要です。
崩れてしまうと(攻撃の中心でオポジットの)ムセルスキー(ドミトリー)がしんどくなります。
安定して得点を取りながら(チームで)攻撃していけるかは対角の2人のことを意識しているというより、そこが崩れた時に自分自身も崩れたらチームがやっぱりしんどくなってきます。
そういった悪循環にならないように、自分自身が特に安定したプレーを出していくのは一番意識してやっています。

――2024年はパリ五輪、海外のクラブから日本へ移籍などあったがどのような年だったか?
髙橋:今年は他の年と違ってオリンピックがあり、そこにかけてきた思いが一番でした。
メダルを獲得っていう目標を掲げながらやってきた3年間の集大成でもありました。
そのオリンピックで勝てなかった悔しさっていう部分で新しい経験ができたこと、さらに自分自身の成長が必要だなっていうのは改めて感じられました。
負けた時は非常に悔しく、3年間何をしてきたんだろうという思いが強かったです。
今になっては22歳の時にそれを経験できた。そこで勝っていくために何が必要なのかっていうのを経験できたことをプラスに捉えると良い1年になりました。
怪我もありましたし、それを引きずってベストパフォーマンスでオリンピック臨めなかった悔しさもありました。
そこの調整が次のオリンピック目指す分にも必要になってくるっていう経験ができました。
2024年自分にとってはまたバレーボール選手としても、メンタル的にも成長できたいい年だったかなと思います

――イタリアで経験されて日本に戻られた中で日本におけるバレーの変化という感じられた部分は?
髙橋:自分たちが日本代表として結果を出せた部分で多くの方に注目をするきっかけになっているのかなと思います。
自分自身もバレーボール以外の仕事をしていますが一番は結果があってやれることです。
我々バレーボール選手として結果を出せてない限り、自分自身はそういったバレーボール以外の面でやっぱり力を入れていても何も生まれません。
それで知ってくれ、興味を持つ人は自分の中で少ないと思っています。
結果があってからあってこそバレーボールが面白い、こんな選手がいるんだ、バレーボール見てみればバレーボール強いんだという関連性があると思っています。
日本代表でもそうですし、サントリーサンバーズも去年世界3位になりました。
日本のバレーボールが強いというのを証明できているからこそ、さらにお客さんのファンの方々の興味を引けていると感じます。

――世界と戦った中で、これからもっと求めていきたいこと、足りないものについて。
髙橋:言葉に表すのが難しいです。
今回パリオリンピック(準々決勝のイタリア戦)で勝てなかった(2-0でリードして24-21でマッチポイントを取った中で)最後の一点を取りきれなかった部分が全てです。
その一点を取るために、何が必要なのかと言われるとすごく難しいです。
そこで1点を取れる技術、力はあります。
でもその1点をしっかり取れる部分に持っていくには技術、メンタル、運もそうですし、全てがこう重なってそこに余裕が生まれて、その1点をしっかり取りきれるということがあります。
今回出せなかったことですので、経験から生まれるのか、シチュエーションが来た時にしっかりとっていく実績を出していくのか、次のロス五輪で勝っていけるポイントになってくると思います。
力があるのはやっぱりそこ(オリンピック)にもう出られている時点でも当たり前だと思っています。
本当にそこの 1 点を取れるか取れないかはいろんなことが噛み合って起こることだと自分も思っています。
自分たちの力をそこで出せる何かというか経験なのかそういったものを自分たちが磨いていくことがこの次のロス五輪に向けてしっかりと準備していくポイントだと思います。

――日本代表においても中心選手として発言できる立場になってくると思うが、今後その代表は向上していくためにどのように行動していくか?
髙橋:チームを引っ張っていく選手が多ければ多いほど良いことだと思います。
バランスが重要だと思うので、今石川(祐希)選手が(日本代表で)キャプテンをやったり、サントリーでは藤中(謙也)選手がキャプテンでやられています。
コートに立つ6人でその中で引っ張っていく選手、プレーで落ち着かせる選手がいるなどそれぞれの選手に役割があると思います。
今(のサントリー)はキャプテンがコートにいないからこそ、やっぱり引っ張っていく選手、声をかける選手が重要だと思います。
ディマが声かける時もあれば、自分自身がチームを鼓舞する、落ち着かせるポイントで声をかけることもあります。
また代表に行けば石川選手、西田(有志)選手がいました。来シーズンはどうなるかわからないですが自分の責任は何なのかっていうのを確認してやっていきたいと思っています。

――今月WD名古屋と5戦(リーグ4戦、天皇杯1戦)戦っているがその中でアタック決定率が高いことについて。
髙橋:1番はマッチアップしているのが誰なのかがポイントです。
2メートルの選手がいればブロックが高く、上から抜く、そういったものが効かなくなってくるっていうのがあります。
まずしっかりコースを打ち分けていくポイントがそうです。
今日は特に深津(英臣)選手と重なっていました。彼はウィークブロッカーではなく(ブロックの)出し方がうまい選手なので、そこだけを警戒していました。
あとはやっぱりミドルが来る、2枚、3枚ブロックの攻撃時に相手がどういったポジショニングしてるのかをデータを見て考えていました。
相手の誰が飛んできているかどういうマッチアップでどういったシフトで弾いているかを瞬時に判断して打っていたというのもそうですし通過点を高くしていたのは今日のポイントです。
通過点も高くしておけばブロックタッチ取られるケースもありますが、止められることがまず少ないです。
コースをしっかり抜いていく、高い位置で打っていくっていうのを、今日は常に意識していました。

――ハイボール(ハイセット)が上がってくるシチュエーションが今週あったが?
髙橋:ハイボールをディマ頼みというのが見えています。
チームの方針に悪いことではないですがディマ頼りになってしまうと完全な状態でない時も上げているシチュエーションがあります。
それは自分の中で勿体なくて。自分、AJ、オレクもハイボールをどうにかできる選手は揃っています。
もちろんディマは決めてくれますがそれではディマもしんどいです。
ディマが準備できてない時の自分たちのポイントっていうのが非常に自分は重要だなって思っていました。
今日も第3セット取れるか取れないかと場面で無理やりディマにあげているシーンでそれで結局打てず、止められてしまうのはフラストレーションたまっていくポイントにもなってくると思います。
サイドも(ハイセットを)打てますし、そこを信じてアウトサイドはその責任を持ってやることが重要だと思っています。
自分とAJハイボール頑張って打ち切っていこうというのを途中声もかけていました。
それはサントリーサンバーズとして重要なポイントというか、さらにそこを強みにしていかないといけないかなとは思っています。

――2025 年どの年にしたいか?
髙橋:山ほどその質問を受けてるんですけど(笑)
自分の中でもちろん変わりはなくて常にいろんなことに挑戦したり、常に強くなっていくことが目標なので妥協をしないですし、試合も1点にこだわって勝っていくこともそうです。
練習でもウエイトトレーニングもそうですけど、常にレベルアップしていくことだけを考えています。
バレー以外の面ではまた新しいこといろんなことに挑戦していければいいなっていう、人として成長していければいいなっていう部分があります。
2025年も変わらず、もちろんいろんなバレーボールの大会はありますけど、そこで勝っていくことはそうですし。
でもそれは自分自身が強くなることが、その結果に繋がっていくと思っているので、一番は人として成長する、バレーボール選手と成長していくというのが変わらずの目標です。

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