2025-01-28 12:18 追加
”わたし”を見つけたAstemoリヴァーレ茨城・高間来瞳「トライの繰り返し。そうやって自分は成長していく」
Astemoリヴァーレ茨城 高間来瞳インタビュー
SV女子
Astemoリヴァーレ茨城のアウトサイドヒッター高間来瞳選手が好調だ。
これまでリサーブとしてベンチに控えることも多かった高間選手だが、ここ数試合はスタメンに定着し、数字も残している。
もともと期待の声が大きかった選手だ。筑波大学在学中に内定選手としてAstemo に加入。V(SV)リーガーとして今季で3シーズン目(内定年を入れると4シーズン目)となる。中谷宏大監督も「攻撃力はチーム随一」と太鼓判を押す。
25歳、パワーと経験が融合する伸び時に、高間本人は自分をどう捉えているのだろうか。
「スタメンで出場できたNEC川崎との試合(昨年12月28日ひたちなか)で、自分がこの舞台で通用するんだっていうのがわかったんです。そこから少し自信がついて。これができた、あれができた。じゃあさらにできることはないかなって。そこからですね。自分のいいところ探しみたいなことが始まって」
高間は言葉を探しながら言う。
「試合で見つけたものを次の試合で出すにはどうするか?って考えながら過ごしています。考えていたらまた試合が来て、トライして。その繰り返しですね。そうやって自分は今、成長していると思います」
高間はその日ごとに挑戦する目標を設定して試合に臨んでいるという。
「自分のできることだけをやって試合が終わるよりは、少しでも自分の成長につながるような試合にしていきたくて。出るからには自分が何か新しいことをやったって思えるような、そんな試合にしたいので」
1月18日、埼玉上尾メディックスとのGAME1では相手のいないところにスパイクを打つ、積極的にブロックアウトを狙っていく、サーブの位置を変えることにもトライしたという。
結果は満足のいくものではなかったようだが、トライアンドエラーを繰り返しながら進む先に何かが見え始めているのだろう。高間の表情には敗戦の悔しさだけでなく静かな自信というようなものも垣間見えた。
現時点で認識している「自分の良さ」について聞いてみた。
こういった質問は選手自身には答えにくいものなのかもしれないが、高間は逃げずに懸命に言葉をつないでくれた。
「高い打点からブロックを気にせず打つ、言い方は乱暴かもしれないですけれど、相手をぶち抜くようなスパイクですね。それから…そういった攻撃を武器にしつつも、状況にあった打ち替え、コースの打ち分けもできることが自分の良いところだと思います」
Astemoリヴァーレ茨城にはチームとしての課題がある。
毎年、ポテンシャルを評価されつつもリーグでは7位が定位置。今季こそマンネリを打破し、上位進出を果たさねばならない。
「今まで通りのことをやっているとやっぱりまた同じ順位になってしまうと思う。自分のできることはもちろん、周囲にもこうしてほしいってことはしっかり伝えていきたいですね。共有できることは共有する。任せるところは任せる。そういうことをチームのみんなができたらと思います。チームでしっかりまとまれば順位は上がると思っています。ここからの一つひとつを大事に戦っていきたいですね」
チームには今季のキャプテンでシーズン序盤に大活躍を見せた上坂瑠子、パワーヒッターのオクム大場冬美ハウィ、精神的支柱でもある長内美和子、小柄ながらそのバレーセンスから「先生」と呼ばれる室岡莉乃も控えている。その同僚たちと切磋琢磨し、成長を続ければフル代表も見えてくるはずだ。大舞台で輝く高間来瞳の未来が待ち遠しい。
撮影 堀江丈
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