全日本バレー、Vリーグ、大学バレー、高校バレーの最新情報をお届けするバレーボールWebマガジン|バレーボールマガジン


バレーボールマガジン>会見・コメント>首位を快走する大阪マーヴェラス・西崎愛菜「追い詰められている時ほどコミュニケーションを大事にしたい」 SV女子

会見・コメント

2025-03-04 11:43 追加

首位を快走する大阪マーヴェラス・西崎愛菜「追い詰められている時ほどコミュニケーションを大事にしたい」 SV女子

大阪マーヴェラス・西崎愛菜 インタビュー

SV女子

3月になり、バレーボールSVリーグの長いレギュラーシーズンも終盤に入ろうとしている。
その中で開幕より安定した強さを発揮し、首位を快走する大阪マーヴェラスはいかに現状を戦っているのだろうか。

今季より指揮を執る酒井大祐監督は
「順位は意識していない。選手にもそのこと(首位)については話していない。プレーオフ(レギュラーシーズン上位8チームによるトーナメント戦)でどうするかということが大事。レギュラーシーズンではそのための武器を探している」
と語る。

2月半ば、大阪MVは大田区総合体育館でのヴィクトリーナ姫路戦で”鉄壁”のディフェンスを見せた。ボールがコートに落ちない、その感想を多くの観客が持っただろう。
現代のバレーでは単にレシーバーがボ-ルに食らいつくのではなく、ブロックとフロアディフェンスの連携がシステムとして組み込まれている。さらに言ってしまえば自チームのサーブからディフェンスはスタートしている。

大阪MVのディフェンスは来るべき最終決戦での武器になりうるか。
守備の要であるリベロ・西崎愛菜選手に「組織としてのディフェンス」について話を聞いた。

「例えば、相手のセッターが誰を信用しているか、ですね。次は誰のところにボールを上げるのかっていうところも考えながらディフェンスをやっています。終盤はどうしてもレフトポジションにボールが上がることが多くなります。前衛のブロッカーたちとコミュニケーションを取って、どこに重点を置いて守るか、どこに対してブロックいくのか、そういうことを常に確認しています。姫路とのGAME1でのブロックディフェンスはすごく良かったと思います。ただ、2戦目ではその部分で連携がしっかり取れていなかったところもありました。追い詰められている時ほど細かいコミュニケーションを大事にしてやっていきたいですね」

西崎選手は入団4年目。母校の金蘭会高校はSVリーグに多くの優秀なレシーブ技術を持った選手を輩出している。代表の中心選手で同チームに在籍する林琴奈選手もその一人。
西崎選手自身、ディグはすでに代表クラスと言っても良い。今季はチームのリベロとしてのポジションを確立しつつある。

西崎選手のチームへの貢献に対して田中瑞稀主将は次のように話してくれた。

「チームを引っ張っていくタイプですね。それがリベロの役割だということもあるのでしょうが、彼女自身のもともとの性格もあると思います。後方から的確にブロックに対する指示を出してくれていますし、自分たちの流れがあまり良くない時でも、チームをどうにかしようと頑張ってくるのが伝わってきますね。”ゆっくり行くよ”みたいなコートを落ち着かせるような声かけをしてくれるのでキャプテンとしてもすごく助かっています」

それは西崎選手の成長した部分なのだろうか。

「入団したころはおとなしかったというか、まだ自分を出しきれてない感じがありました(笑) そのころに比べると今はかなり意識して頑張ってくれていますね」

シーズン序盤、西崎選手は今季の抱負として
「コミュニケーション、リベロとして積極的に発信をすることに力を入れていきたい」
と話してくれていた。それが今、マーヴェラスの強みとして一つの形になってきているのではないだろうか。

また、今季の西崎選手はチームの広報ポスターなどではセンターポジションとして大阪MVの知名度アップにも尽力している。

完成されつつある大阪MVのディフェンス組織、そして、いずれ代表に名を連ねるであろう逸材、西崎愛菜選手のさらなる活躍にも期待したい。

撮影 堀江丈

>> 会見・コメントのページ一覧へ戻る

同じカテゴリの最近の記事