2025-10-20 11:00 追加
「日本でプレーすることが私の夢」 ー イタリア代表主将アンナ・ダネージが運ぶ、“夢のパッケージ”
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ダネージは5歳でバレーボールを始め、13歳のときに家を離れた。生まれ育ったブレシアから150kmほど離れたアマトーリ・オラーゴにひとり渡り、本格的にバレーボールの世界へ入っていった。ダネージは当時を振り返る。
「普通の中学生の生活をしていました。学校に通い、友達に会い、体育館に行く…そんな日々が、夢見ていたような日々に変わるとは思ってもいませんでした」
努力や学びの姿勢は、ダネージが育った環境や家族の価値観が基盤となっている。謙虚や勤勉は、ブレシアの人の気質なのだそうだ。こうした価値観は彼女の言葉にも表れている。
「学びと謙虚さは、私の家族がずっと大切にしてきた価値観なので、その頃からずっと続けています。ベラスコ監督も私たちに謙虚であるよう求めています。ですから、金メダルをいくつ獲ろうと、天狗になることは絶対ありません。私たちはただ楽しんでいるだけ。無敵ではありません」

(Volleyball Worldより引用)
2024年6月、パリ五輪出場を決めたイタリア女子代表御一行は、ネーションズリーグの予選最終日に北九州・小倉の寿司店を訪れていた。その祝賀パーティーの最中にも、ダネージは他国の試合をインターネットで観戦していたのだ。まさに努力家という言葉がふさわしい。
一方、その際に食べた寿司には大いに感銘を受けたようで、「ピザか寿司を選べと言われたら、寿司を選びます。日本で味わった本物の寿司は格別でした」と、自身の著書“Un sogno d’oro(黄金の夢)”に記している。勤勉を貫きつつ楽しむ姿勢は、まさにダネージそのものだ。
日本の文化や食への関心が強いようで、ダネージは、イタリアのメディア取材でも度々その思いを語っている。ある取材では、こんな夢を明かした。
「いつか日本に長期旅行に行って、とても魅力的な日本の食文化を学んでみたいです」
近い将来については、まず2028年のロサンゼルス五輪を目指すとしつつも、「ロス五輪後は恋人で理学療法士のダヴィデと家庭を築きたい」と話すダネージ。さらに、オリンピックの旗手に挑戦したいという夢もあるそうだ。
選手としてのキャリアを終えたら、ゆっくり日本を楽しんでほしい。けれども、「桜の季節の日本に行ってみたい」という夢は、できることなら現役中に、日本のクラブでプレーするという形で叶えてほしい。その日が来たら、きっと日本中がダネージを歓迎するだろう。
この夢いっぱいの贈り物を届けてくれたダネージに心から感謝しつつ、日本のバレーボールファン、そして日本中の人々にもこの記事をお届けできることを嬉しく思う。
アンナ・ダネージ(Anna Danesi)プロフィール
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ポジション:ミドルブロッカー
身長:196cm
国籍:イタリア
出身地:イタリア ロンバルディア州ブレシア
生年月日:1996年4月20日
所属クラブ(2025-26):Numia Vero Volley Milano
主な代表戦績 / 受賞歴
2018年 世界選手権 銀メダル
2021年 欧州選手権 金メダル
2022年 世界選手権 銅メダル / ベストミドルブロッカー賞
2024年 パリ五輪 金メダル / ベストミドルブロッカー賞
2025年 世界選手権 金メダル / ベストミドルブロッカー賞
取材・文:高住 翔
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