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2025-12-15 15:35 追加

バレーボール女子クラブチーム世界選手権 スカンディッチ初優勝を飾る

女子クラブ選手権レポート

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初優勝のスカンディッチ。

写真:Deco Pires/Fotojump

バレーボール女子クラブチーム世界選手権決勝は、イタリア同士の対決となったが、スカンディッチがコネリアーノを3-1で破り、初優勝。3位決定戦は、ブラジルのオザスコがプライアを3-0で下した。

 

準決勝を観戦する元代表シェイラ。

写真:Deco Pires/Fotojump

■準決勝はイタリアの2チームが勝つ

準決勝第1試合。一進一退だったスカンディッチ対プライア、プライアが全員で必死の守りで拾ってつなぎ、また202cmのアントロポワを止める場面も見せる。しかし、最後はスキナーの強打やボセッティの堅実な攻守に3-0で屈した。プライアは3連続準決勝負けとなり、またしても決勝の舞台に届かなかった。第2試合のコネリアーノ対オザスコは、疲れの見えるコネリアーノが初めて1セット落とす。しかし、その後盛り返し、3―1で逆転勝ちを収めた。

■ミシェーリ(プライア)に聞く 高いブロックにどう立ち向かうのか

プライアの元ブラジル代表、OHミシェーリ。39歳の今もチームの主力として活躍している(ちなみに双子のモニーケも同じチーム)。178㎝の彼女は、どうやって高いブロックを臆せずに打っているのか聞いてみた。

ミシェーリ:国際大会では、どんどんブロックが高くなっていますが、私は苦手意識を持ってはいません。下に打ちつけるだけではなく、ブロックを利用したやり方もあります。むしろ相手の長い腕がニューッと出てくる方が、色々な当てる場所の選択ができるんですよ。腕の部分はそれほど細かい動きはできませんから、こちらの手であれこれコントロールできる方が有利にいく場合もあるんです。そうは言っても、全てが上手くいくわけではありませんが……。あとは、ブロックの後ろの守備の位置を見るのも大切だと思います。

 

14番ラリッサと8番クグノのブロックで流れを完全にオザスコに引き寄せた。

写真:Volleyball World

■3位決定戦

ブラジルのオザスコ対プライア。第1、2セットでブロック本数10―0とオザスコが相手を抑え込む。普段はブロックが身上のプライアが逆に押される形となり、得点へのあせりからミスが増える。オザスコがスパイク、ブロックで圧倒し、3―0で3位決定戦を制した。プライアは3年連続4位となり、またしてもメダルに届かなかった。

 

目立たないが後ろからレシーブでチームを支えた9番OHボセッティ(スカンディッチ)。

写真:Deco Pires/Fotojump

■決勝

ブラジルが決勝に進めなかったので、会場はガビのいるコネリアーノのホームと化す。勝負は第1セットにあった。24-20とコネリアーノがセットポイントを取るも、アントロポワのサービスエースで追いつき、一進一退の攻防をスカンディッチが30―28で制す。勢いに乗るスカンディッチが2セット連取すると、後がないコネリアーノもここまで抑え込まれていたOPハアクが得点を重ね2―1と1セット返す。しかし、MBヌワカロールがブロックで味方を助け、徐々にリズムを取り戻すと、最後は25―23で振り切り、スカンディッチが3―0(30-28、25-19、21-25、25-23)で、初優勝を飾った。

 

表彰選手。左からガビ、スキナー、アデニージア、ルビアン、カミラ・ブライト、オグニェノビッチ、アントロポワ。

写真:Deco Pires/Fotojump

■最終順位、表彰選手

最終順位:優勝 スカンディッチ(イタリア)、2位 コネリアーノ(イタリア)、3位 オザスコ(ブラジル)、4位 プライア(ブラジル)、5位 ヴァルキリーズ(アメリカ)、6位 アリアンサ(ペルー)、7位 ジェティス(カザフスタン)、8位 ザマレク(エジプト)

表彰選手:MVP、OPアントロポワ(スカンディッチ)、OHガビ(コネリアーノ)、スキナー(スカンディッチ)、MBルビアン(コネリアーノ)、アデニージア(オザスコ)、Sオグニェノビッチ、Lカミラ・ブライト(オザスコ)

■試合後のコメント

OPアントロポワ(スカンディッチ):試合ごとに全員の気持ちが高まり、団結して最後まで戦えました。本当に嬉しいです。

OHガビ(コネリアーノ):トロフィーを掲げることが出来なくて、少し悲しいですね。今日の試合は浮き沈みがあったと思います。私の母国でチーム全員で最後まで戦い抜いたことを本当に嬉しく、みんなを誇りに思います。たくさんの応援を受けて幸せでした。

MBクグノ(オザスコ):ビデオで相手をものすごく研究しました。その成果がブロックで出せたと思います。決勝には届きませんでしたが、銅メダルをチームのみんなとそしてすごいパワーをくれたファンの人と分かち合えて嬉しいです。

取材: 唐木田 真里子

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