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コラム

2026-03-07 09:09 追加

”異端児”足立溜奈はブレス浜松を新たなステージに導くか V女子

ブレス浜松・足立溜奈

V女子

バレーボール・Vリーグで現在12連勝中と好調のブレス浜松。

昨シーズンはレギュラーラウンドを首位で駆け抜け、最後の最後、ファイナルの舞台で苦杯をなめた。
主力選手数名が抜けた今季、序盤こそ苦しんだものの、ここに来てチームは上昇気流に乗っている。

「安定感のあるゲーム運びが徐々にできるようになってきましたね」
と指揮官の濱田義弘監督は話す。

「メンバーも変わりましたし、サイドのスピードが遅くなったりもしました。序盤はその修正を入れながら戦っていました」

高速バレーが代名詞のブレス浜松。攻撃を成立させるためには緻密さがより高いレベルで求められる。

ブレス浜松が新たな自分たちを構築するにあたって、シーズンの中に大きなターニングポイントがあったという。
皇后杯のNECレッドロケッツ川崎戦だ。

「皇后杯でNEC川崎さんと試合をしましたが、その時の相手サーブの凄さがみんなに響いたところがあります。
試合自体は3-0で負けたのですけども、得たものは大きかった。SVリーグ上位のチームはあれぐらいのサーブ打つんだということを肌で体感できた。
チームが変わったのはそこからですね」

濱田義弘監督は相好を崩す。

「まだ、サーブミスは多いのですけれども、それを恐れずにトライしてくれています。
優勝を目指すならあれぐらいのサーブ打たないと勝てないよねと認識して、みんなが取り組んでいますね」

チームの得点源はヴィクトリーナ姫路から期限付き移籍中の足立溜奈だ。

姫路時代はミドルブロッカーとして登録されていた足立だが、ブレス浜松ではオポジットとして得点を量産している。

「最後の砦というか、最後に決める役割を担っています。20点以降が勝負になるわけですけれども、そこで1本を確実に決めてもらっていますね」(濱田義弘監督)

高速バレーの中にあって、足立のパワーあるスパイクはチームの良いアクセントにもなっている。
しかし、ブレス浜松でプレーする以上、やはり足立にもスピードは要求される。

「入った当初はスピードが遅いってずっと言われていました」
足立は笑いながら振り返る。

「それでもシーズンが始まる前には、まあ決まるならいいかなっていう雰囲気もあって。で、監督にも、もうお前はそれでいいよって言われたりもしました(笑)

自身の目指すバレースタイルを追求する濱田監督にそう言わしめるだけの得点能力が足立にはあるということなのだろう。

濱田監督としても足立にスピードを求めることをやめたわけではない。ただ、良い部分を消さないために腐心しているというところだろうか。

足立自身も現在は試行錯誤の段階のようだ。

「みんなのスピードに引っ張られる自分もいて、すごく迷惑をかけていると思っています。
早く助走に入ってみたり、ゆっくりだったり、バックアタックだけ早かったりとか、定まっていないところがあって。
今は自分のプレースタイルを優先していますけれども、やっぱりチームとして揃えられるようにしたいですね。
スピードバレーに置いていかれないようにしなければ、という思いはあります」

スピードを優先するために助走をやめるなど極端なことをするとさすがに濱田監督から指導が入るという。

「スピードかパワーか」

足立溜奈を使いこなすことは濱田監督にとってもひとつの挑戦だ。

「どっちなんだろうと思いつつ、とりあえず今はもうパワー優先でやらせてもらってます」

屈託なく笑う足立溜奈。その明るさがブレス浜松、悲願のリーグ制覇の鍵となるだろう。

撮影 堀江丈

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