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バレーボールマガジン>コラム>アタック決定率は、レセプションに依存しないのか?

コラム

2015-01-22 21:18 追加

アタック決定率は、レセプションに依存しないのか?

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参考:レセプション評価について

レセプションの評価をどうしているかについて、この機会に説明します。

データバレーでは、レセプションの評価は

# > + > ! > - > / > =

という順番で記号が割り振られています。これを通常、

#:Aパス
+:Bパス
-:Cパス
/:Dパス

と呼んでいます。びっくりマークをAパスやBパスをさらに細かく分けるために使用しているアナリストやチームもありますが、あまり多くはありません。

さらに、それぞれは

Aパス:セッターが全て(3人以上)のアタッカーが選択できるようなパス
Bパス:2人のアタッカーが選択できるようなパス
Cパス:アタッカーが1人しか選択できないパス
Dパス:ダイレクト返球、もしくはアタック返球できないパス

もちろん、このように定義しても、AとB、BとCの境目は明確になっていないと思います。上記の記述ですと、同じパスがセッターの技量によってAにもBにもなり得ます。そこで、便宜的に

Aパス:
ネットから2m以上離れておらず、センター付近でセッターが余裕をもってどこにでもトスを上げられる状況

Bパス:
●Aパスと同じ場所であっても、走りながらもしくはワンハンドトスになる
●パスターゲット(通常はレフトから5~6mの位置)から2m以上離れている(ネットから離れている、定位置から左右いずれかに大きく外れている)状況

Cパス:
Bパスより悪い状況で、通常ハイセット(2段トス)しか上げられない状況

というようなことを目安にしています。もちろん、こういった目安があっても判定者の主観は排除できず、明確な線引きはできません。ただ、データバレーの入力を繰り返すことで、同じケースで同じ判定ができるようにはなっていきます。

 

文責: 河部誠一(CPV編集・発行人)

 

河部誠一
有限会社バレーボール・アンリミテッド代表取締役
バレーボール指導者・競技者向け専門誌CPVの編集・発行責任者
イタリアで開発されたデータバレーを日本に導入。
元全日本男子チーム・テクニカルコーディネータ(アナリスト)
中央大学理工学部電気工学科卒、同大学院理工学研究科博士前期課程修了、ジョージワシントン大学大学院応用化学研究科修了(航空音響学専攻)

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コメント

山田太郎 [Website] 2012.04.20 13:00

はじめまして。
興味深く拝見しました。
可能であれば、CPV96号の佐藤さんが示されたデータの具体値を示していただけると幸いです。
>しかし、良いレセプションが返ったときのレセプションアタック決定率は高くなっています。
この部分が個人的にどのようなデータなのか興味がありましたので。

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