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インタビュー

2019-11-06 00:27 追加

辺野喜未来さん「行動しなければ始まらない」 土田望未さん、吉村志穂さん 埼玉上尾メディックスOGミニインタビュー

V1リーグ 女子

――現役に戻りたいとは思いませんか?

辺野喜:ケガさえなければ、まだまだ現役はやっていたはずですからね。でもケガしちゃったのは誰のせいでもなくて自分ですし。次に同じところを、膝をやってしまったらもう手術ができないところまできてしまって。これが自分の運命なんだなとは思っています。だから別の形でもバレーには携わりたくて。今こうやって動けてるのは…自分で見つけた世界だから。

――ところでチケットの売り上げはどうですか?

辺野喜:当日でも結構買ってくれる人が多いですね(土曜日は自由席がソールドアウト)。メディックスすごいじゃん、みたいな(笑)

――試合中もずっと当日券売り場に?

辺野喜:メディックスの試合が始まったら見させてもらいます。それまでは基本ずっとチケット売り場に座っています。今日はスタッフですから(笑)

――V.TVでの解説について教えてください。

辺野喜:解説って言われると構えちゃうんですけど、和田麻里江さん(元東レアローズ、日立リヴァーレ)が第1回目に楽しそうにやっていたじゃないですか。ああいう感じてできたらな、と。大山加奈さんみたいにテクニカルな部分も含めて誰にでもわかりやすく、というのが理想だとは思うんですけど、まだそこまでの技術はないですし。(辺野喜さんは)ゆるく楽しく喋っているのが一番だと思うよ、とみんなにも言ってもらえたので。それならやってみようかなと。

――まずはやってみないとですね。

辺野喜:そうですね、失敗して学んでいかないと。まずは挑戦です。

――挑戦といえばモデルにもトライされていましたよね。

辺野喜:いろいろなことに挑戦してみようというのはあって。声をかけていただいて撮影会にモデルとして参加してみました。
選手だったので写真を撮られるのはそれなりに慣れてはいたんですけど…やっぱり本当のモデルさんとかレースクイーンさんとかがいるわけで。みんなちゃんとしたポージングをしてて。え、私どうすればいいんだろう?って困っていたんですけど、ファンの方がボールを持ってきてくださっていて「これでポーズを決めてください」と。助かりました。本当にありがたかったです!(笑)

――何かアイテムがあるとポージングが取りやすいみたいですね。

辺野喜:そうですね。それにボールは扱いが慣れているので(笑)ボールを持てばなんとかなるぞ、と。撮影会でボールを持ってポージングしている人は珍しかったみたいで、バレーつながりで来た方だけでなくて、いろんな方が来て撮ってくださいました。

――本当に何事も経験ですね。辺野喜さんはいろいろ挑戦されていますけど、バレーボール選手のセカンドキャリアについてはどう思いますか?

辺野喜:全日本選手とかメディアに取り上げられた人は知名度もあるかもしれないですけど、普通にVリーガーとしてやってきた人たちはどうすればいいのか。せっかくVリーグでやってきたんだから、やっぱりバレー教室とか何かしらバレーに携わることをみんなにもやってほしいなって。私自身、チームではレギュラーとしてずっと出ていたわけじゃないし。それでもこういう形で引退後もバレーに携われているわけで。Vリーガーならその気があればずっとバレーに関わっていけるんだよ、というのを知ってもらえるだけで(バレー界に入ってくる子たちの励みになるかもしれない)。
選手をやめた後は事務的な仕事に入ってしまう人も多いとは思うんですけど(それがダメなわけじゃなくて)、そこだけで終わるよりは、合間の時間にでもバレーに携わってもらえればバレー界も盛り上がると思うんです。元Vリーガーに教えてもらえるだけで…子供たちはすっごく食いつくんですよね。元メディックスの選手だよって言っただけでみんな目をキラキラさせてくれる。もっとそういう(元選手の特権を)どんどん使って欲しいなって。対象は子供じゃなくたっていいわけですし。応援していた選手が教えてくれるってなったら大人だって来てくれる。やめた後にも会える選手って、それもまた魅力なんじゃないかなって。せっかくVリーガーになったからにはまたそういうところでも輝いていて欲しいなって思うんです。
今日もアオ(土田望未)さん、シホ(吉村志穂)さんが来るよって告知したらやっぱりみんなイベントに参加してくれるじゃないですか。そういうのを他のチームもどんどんやってもらえればもっとバレーも盛り上がるんじゃないかな。今シーズンは各チーム演出も頑張っていますし、そういうのはすごくいいですよね。そういうところにどんどんOGが出ていける場所を作れたら。やめた選手ってファンにしてみればなかなか会える機会がないじゃないですか。選手にとっても「応援してくれてありがとうございました」って伝えられる場所があるのはいいんじゃないかなって。

――今後、引退してOG、OBの立場になる人に伝えたいことがあればお願いします。

辺野喜:自分自身、選手をやめた後にどういう道があるのか全然わからなくて。一旦は中央病院の社員に残りました。社会人になってプラスになったことは多々ありました。自分のやりたいことが徐々に見えてきて、時間の都合がつくところに転職して、念願がかなって休みの日にはこうして動いています。
引退後はすぐに職に就かなくても自分が何をしたいのかやりたいことを考える時間があっていいと思うし、それが見えたなら、どういうところに職を求めればやりたいことができるのか(考えてもらえたら嬉しいなと思っています)。私もSNSの発信とか頑張った甲斐があって、外の世界から声をかけてもらえました。まさか自分に声がかかるなんて思ってなかったけど、案外自分からやってみるとそういうオファーってあるんだなと。
やっぱり行動しなければ始まらないというか、行動したもの勝ちかな、と。それは学べましたね。どんなにすごい選手でも行動しなかったらそこに埋もれてしまう。「ああ、ああいう選手いたよね」、で終わっちゃう。でもどんどん発信などをしていけば…いつまでもみんなに覚えてもらっていられる存在になれるんじゃないかなと思います。

【プロフィール】
辺野喜未来(べのきみく)
1996年3月1日生まれ、千葉県山武市出身。ポジション:アウトサイドヒッター/オポジット
2013年、下北沢成徳高校時代に第65回全日本バレーボール高等学校選手権大会で優勝(優秀選手賞獲得)。同年、全日本女子メンバー選出。第1回世界U23女子バレーボール選手権に出場(高校生での選出は古賀紗理那と2人のみ)し銅メダルを獲得した。
卒業後は埼玉上尾メディックス(当時上尾メディックス)に入団。将来を嘱望されるも膝の負傷が影響し2017-18シーズンをもって引退。現在はバレーボール界の可能性を広げるべく邁進中。

 

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