2017-08-12 21:00 追加
ホーム旭川にて雄叫びをあげる ヴォレアス北海道お披露目
V男子
14時、試合開始。
試合は5セットマッチでおこなわれる。8月になってから就任が発表されたエド・クライン監督を中心に、選手たちが円陣を組み、ピースサインを高らかに掲げた。チームのシンボルイメージであるオオカミの足跡をイメージしているとみられる。
ベンチ入りは14選手。チーム設立時に発表された3選手のうち、池田憲士郎は既に選手としての立場を離れ、GMとして運営の重責を担っている。6月におこなわれたセレクションで選抜された9選手、ジェイテクトから移籍した古田(主将に就任)、エド監督と同時に移籍発表がなされた田城(前パナソニック)、そして、招待選手として台湾(チャイニーズタイペイ)代表キャプテン陳建禎の姿もある。
主審、副審以下各審判は、ヴォレアスの白いTシャツを着ていた。モッパーはオオカミのお面を着け、ボールリトリバーは耳としっぽをつけていた。そんなひとつひとつの仕掛けが、この試合の特別な意味合いを醸し出していた。
ヴォレアス北海道の第1セットスターティングメンバーは下記の通り。
6中村 19陳 3田城 4古田 5家近 9加藤 L10白石
セッター中村のサーブで始まった試合は、第1セットの中盤までは、ドラゴンのペースで推移した。ヴォレアスは最初の得点を挙げた田城、その対角の加藤といったMBを決め手とする場面が多い一方で、古田などサイドからの攻撃が気持ちよく決まらない感があった。最初のテクニカルタイムアウトは8-5でドラゴン、その後一度ヴォレアスが同点にするも、ドラゴンがサーブポイントなどで再びリードし、2度目のテクニカルタイムアウトも16-14でドラゴンがリードしてのものであった。
テクニカルタイムアウト明けにヴォレアスがポイントを挙げ、サーバーは家近。いきなり狙い澄ましてのサーブポイントで同点。その後、家近サーブの折、ノータッチエース1本を含めサーブポイントを更に2つ挙げるなどブレイクを重ね、たちまちリードを拡げた。セット終盤はブロックで畳みかけ、最後は中村のサーブポイントで締め、第1セットは25-20でヴォレアスが取った。実は7月下旬にエド監督が合流後、東海大札幌、つくばユナイテッドとおこなった練習試合ではセットを取れておらず、このセットがヴォレアスとして取ったはじめてのセットであったという。
第2セットは序盤からヴォレアスのペース。中盤に大きくリードを拡げ、サーブやブロックの冴えもひときわ増していった。20点に達した終盤からは、2枚替え(古田→山口、中村→野坂)をおこなった。第1セットにも起用されたリリーフサーバー山本のサーブポイントもあり、25-17でヴォレアスが連取した。
第2セット終了後、両チームの選手たちは一旦コートを後にして、コート上には事前に公募されていたキッズダンサーが登場した。公募ののち数回の練習を経て、堂々と踊りきったダンサーたちと入れ替わるように、ユニフォームを着替えた両チームの選手たちが再びコートに登場した。
ヴォレアスは黒(リベロは赤)いユニフィームに身を包んでコートに現れた。迎えた第3セットはメンバーを入れ替えてきた。
2山口 19陳 18倉内 4古田 16杉谷 7関根 L10白石
このセットも中盤からヴォレアスが一気にリードを拡げ、2回目のテクニカルタイムアウトを16-10で迎えたのち、リベロを藤村に代えた。登録されている総ての選手がひととおり出場したこととなる。ヴォレアスは25-19で第3セットも取り、セットカウント3-0を以て、チームのお披露目となる記念すべき試合に勝利した。チームとしての練習は始まって間もなく、まとまりというよりはむしろ個々の爆発力で視線を引っ張られた試合であったが、これからのチームへの楽しみは膨らんだ。
試合終了後、選手たちはコートサイドを一周し、この日詰めかけた観客の声援に応えた。フィナーレには、白いTシャツに着替えた選手たちが記念の餅をスタンドに振る舞った(白い丸餅にはオオカミの焼き印が押されていた)。
ヴォレアス北海道にとって、その門出となる大切な「舞台」は、盛況のうちに終了した。
ヴォレアス北海道 3(25-20 25-17 25-19)0 ドラゴンチーム
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