2017-08-12 21:00 追加
ホーム旭川にて雄叫びをあげる ヴォレアス北海道お披露目
V男子
あくまでも、スタートであった。
この試合の概要が明らかになったのは6月で、チケット発売は7月に入ってからであった。チケットは自由席がチケットぴあ扱い、指定席券は事務局へ直接申し込みをする形態での発売だったが、売り出される指定席の座席表がわかったのは、発売開始から日数を経て、試合が始まるかなり直前になってからであった。興味はあるが、詳細がよくわからない状態で、遠隔地から現地に赴くのは難しいという声を、筆者は何回か耳にした。当日に感じるものが予想以上に大きかっただけに、見たいと思ったけれどもその場に至らなかったひとが多かったのであれば、それは残念なことだと思う。
ただ、現時点で「馴れていない」ことについては無理もない状況もある。現在のVリーグに繋がる、バレーボールの国内トップリーグが始まってから50年を過ぎたが、この間、男女とも、北海道を本拠地としたチームが属したことは、一度もなかった。北海道にいて運営を進めていくチームにとっても、これから北海道でバレーボールを見つめていこうとする多くの人々にとっても、これからの日々は手探り、試行錯誤の連続である。勿論、これまで「北海道でおこなわれる、どこかのホームゲーム」に向かうことがなかった、北海道や日本の外側からのチームやそれを支える人、応援に来る人にとっても、未知の不安が存在しているであろう。
チームにとっても、クラブにとってもこれからの時間と組み立てと道のりのほうが長い。コートの中で出た課題と同じくらい、コートの外で出た課題もあるはずだ。そして、まだ課題として認識するには至っていない、新しい発見になるようなこともあるのだろう。ひとつひとつをどのように乗り越えていくか。それを見つめる者に何か出来ることはあるのか。
ヴォレアス北海道が参戦するV・チャレンジリーグ2は11月に開幕する。開幕週は、旭川の隣町で、ヴォレアスと連携協定を結んでいる鷹栖町の総合体育館でいきなりのホームゲームである。ここまでにどんなチームになっていくのか、そしてその先に見据える目標に向かって、どんなふうに「かっこいいバレーボール」が進化していくのか。
心地よい興奮と熱気が存在していた。お祭りの日でもあった旭川の地を去るその去り際に、いろいろなことを考え続けていた。余韻がいつまでも残り続けていた。
文・写真 出口季里
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