2017-09-18 01:27 追加
グラチャンバレー ブラジル戦会見 中垣内監督「強化の方向性は間違っていない」小野寺、藤井、大竹
全日本代表 男子
中垣内監督
ブラジルは世界の1位ですし、我々が苦戦するのは当然といえば当然であります。3セット終盤にしか見せ場を作れなかったのは残念ですね。それでも最後に、ようやく選手の腹からの声が出て、自分たちのしたいことを必死になってできた。そういうことの大事さを学んでくれた。ブルーノとルーカスには藤井と山内、李がしたかったことを存分にされた。
今日の試合に関しては、小野寺を、昨日少し長く使って、スタートでチャンスを与えた。やはりサーブレシーブで狙われるとボロが出るし、ブロックが2枚つくと(スパイクでも)経験不足を露呈した。しかしながら彼が出ているときは、ブラジルのブロックはライト中心ではなくて、ミドルからレフト(小野寺選手はレフト)についていた。これを見ても、十分に彼が入った意味はあった。2020東京五輪に向けて、小野寺のような高さのあるアウトサイドの選手を育てていきたい。
この大会振り返って、前半は石川祐希の調子が上がらなかったこともあり、自分たちがやるべきことが全くわからなくなっているような、若さを露呈した状態だった。それについては、我々のコンディショニングの誤りがあったのかもしれない。ベストは尽くしたつもりです。東京五輪の前には、より慎重にコンディショニングしたい。
また、こういう強いチームと対戦するのが、今年初めてだった。今後東京五輪までに、どんどん高さとパワーのある国と、試合を含めて、練習を重ねていく必要がある。来季以降、そういうスケジュールを作っている。世界選手権では違うバレーを見せられるようにしないといけないという決意を新たにしている。
ミドルを積極的に使うという方針は、間違いではなかった。今日もミドルの決定力もそれなりに感じることができた。その方向性は間違っていないという手応えを感じた。
大会を通して小野寺、山本(将平)といった新戦力が、それなりに活躍したことを評価したい。
――大会開幕前に挙げていた、サーブとサーブレシーブのシステムについて。
前半戦力を出しきれなかった理由の一つが、サーブが機能しなかった。我々の武器であるサーブを出しきれなかった。大阪に入ってからの試合で、柳田(将洋)がいいサーブを打ったり、李博がエースをとったり、山本がエースをとったり、若干いいところもありましたが、大会を通してみると、サーブについては満足できない。
サーブレシーブですが、かなり時間を割いて練習をしてきました。しかしながら、非常にいいサーブが、ライン際や、レシーバー二人の間に入って失点になる。失点をなくしていくことが必要。今日に限って言うと、ネットを越えることが何度かあった。サーブレシーブに関しても、期待していたところよりは低かった。
とは言いながら、井手がベストリベロ賞をもらいました。前半は評価に値しませんでしたが、大阪に入ってから、自分のプレーが徐々にできるようになってきた。3セット目は井手の魂の声がコートの中から聞こえてきて、私も若干溜飲が下がった。
――今年ワールドリーグからずっと順調な感じがしていたのですが、グラチャンを見て世界との差を痛感しています。この差を埋めるのは、どこを重点的に?
一つ言えるのは、今回石川が全く戦力として計算できなかったことで、大きく戦力が落ちた。全体を通して我々の期待値よりもかなり低いところでのプレーになった。
今後については小野寺に代表される、高さのあるアウトサイドを下からピックアップして育てるか。これにかかっている。確かに大会を通して、やはりトップ5との差は大きいと感じましたが、我々としては、アウトサイドの強化を図る。サイドのみならず、新戦力をいかに使っていけるかということに来年は注力をしたい。非常に厳しいチャレンジであることは、最初からわかっている。挑戦し続けるしかない。困難の中にどこに打開策があるのか、日頃から広くアンテナを張りながら活動していきたい。
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