2018-03-03 08:04 追加
ファイナル3の見どころ 高松の矜持と深津のブロック力(豊田合成vsJT)
SV男子
重要な場面でとびだすJT深津のブロック
JTのキーマンとして挙げたいのがセッター深津だ。トス能力は既にいうまでもない。今シーズンは、点が取れるところに上げるという姿勢を徹底。エドガーが徐々にフィットし、ファイナル6の第1戦・東レとの第5セット、10−14からの大逆転勝利。3−0、3−1のみの勝利を求められた第5戦・ジェイテクトでも第4セットの大接戦をものにした。
そして深津はサーブも非常に良い。状況に応じて、何種類ものサーブを使い分ける。時には無回転のフローターサーブ、時にはスピードのあるサーブ、時には回転をつけたサーブ、そしてコースも際どいところを狙う。現状、ストロングサーブがエドガーのみとなってしまっているチームにとって、深津のサーブは重要だ。
ただ、深津の本当の凄さを感じさせたのが、ブロックだった。身長は183センチと高くはない。しかし、重要な場面でブロックを決める。手の出し方が綺麗で、1枚で飛ぶ時は瞬間的に腕をワイドに広げて仕掛けるなど巧いのだ。
福岡大会での第3戦でも深津はブロックポイントを多く決め、1枚で止めるシーンもあった。試合後会見で深津にブロックについて聞くと「常にブロックしたいとは思っています。今日はたまたまブロックがでました(笑)自分はセッターですが、サーブとかブロックとかディフェンスでも、チームの重要な得点源と自覚している。トスが一番重要だとはわかっているが、それとは別に、ブロック、サーブ、ディフェンスというのは他のセッターには負けないというのを見せないといけないと思う」と答えてくれた。
ブロック、特にセッターのブロックは、相手スパイカーにとっては思いがけないものであり、味方にとってはビッグプレーとして映る。流れを変えるきっかけになることが多い。豊田合成相手に深津がブロックを炸裂させるのか。
ファイナル3をこんな視点を少し覚えてくれていたら、より面白く試合を観れるかもしれない。
文・写真:大塚淳史
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