2018-09-13 08:00 追加
李博「中国遠征で“言うこと”の大事さに気づかされた」
李博選手 インタビュー
全日本代表 男子
世界選手権で厳しい組に入った日本だが、2年後の東京五輪でのメダル獲得を狙う上でも、先につながる内容、結果を出したいところ。中垣内祐一監督は今年に入り、真ん中からの攻撃の強化に取り組んできたという。真ん中の攻撃の一角を担う、李博(東レ所属)に世界選手権に向けて取り組んできたことを聞いた。
――会見で監督が真ん中からの攻撃の強化について言われていましたが、自分が求められている役割をどう捉えていますか。
李博(以下、李):相手のミドルブロッカーを引きつけるという面では、日本のスタイルとして、センターとバックアタックを中心にとなっていて、相手への印象づけが少しできてきています。
この間、中国との練習試合をした時に、結構マークされるケースが多くなりました。第1段階として、センターとバックアタックを相手に印象づけられたのは成功したとは思います。しかし、第2段階として、そこにブロッカーが来た時にどうするかというのが自分の課題で、中国戦でシャット(ブロック)されました。相手ブロッカーが来るというのを良い風に捉えて、BからAクイックに変えたり、スパイクを幅広く変えていかないといけないとは思っています。
――李選手はAクイックと Cクイックは非常に高さがあるのに、Bクイックだと割とトスが低く、低くとなってブロッカーに引っかかるケースを見受けるのですが。なぜでしょうか。
李:そうですね。本来はもう少しトスを高くしてほしいというのはあるのですが、速さを追求すると、少し低くなっちゃう、セッターが難しくなっちゃうというのがあると思います。
中国戦でのこと(8月下旬の中国遠征)ですが、1戦目の時にトスがちょっと低くなって、でもやっぱり中国の選手ってでかいじゃないですか。少しトスが低くなると、スパイクがシャットされた。そこから自分から言うようになりました。
試合になったらスパイカーのせいと考え、低くてもなんとかしないと、という感じだったのですが、まだ本番の試合じゃなかったので、言うことも大事かなと思って「もう少し上げてほしい」とセッターに伝えて、お互いコミュニケーションをとるようにしました。そうしたら、中国との最終戦で合うようになった。これが世界選手権で生かせたら。世界選手権のような相手国になると、高さがないと、やっぱり低かったらブロックされるので。打ち分けもしないと。
――気づいて良かったですね。
李:気づいて良かった。低くてスパイクが決まっていたら、何もなかったかもしれない。そこで本番に痛い目にあうとなるんだったら、先にそういうのを知って、お互い話す場があって、良かったです。
――セッターの藤井(直伸)選手とは東レでも一緒にやっていますが、それまであまり意識しなかったのでしょうか。
李:言うことは少ない方だったかもしれない。お互い、ちょっと低かったってわかってはいるんですけど、言うことで改めて頭に残りますね。
――全日本のブロックに関してですが、リードメインでしょうか。
李:大きくはリードですね。
――コミットとリードの判断はどこで決めるんでしょうか。
李:ミドルブロッカーが決めています。相手の状況によって、例えば、ボールがネットから少し離れたらミドルに上がるケースが減って、サイドの方が多いんですよね。少しでも離れたらリードブロックに切り替えます。そこは皆の意思統一としてリードで待ちます。
――世界選手権、頑張ってください。
聞き手・写真:大塚淳史
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