2019-06-07 08:00 追加
中垣内祐一監督「応援してくれる方々との一体感が生まれるような試合がしたい」VNL東京大会前日記者会見
全日本代表 男子
――サーブに関して、セルビア戦は良かったですが、ロシア戦、フランス戦では攻めきれていなかったように思います。監督はどのように評価していますか?
中垣内:昨年までよりもサーブの練習時間を多くとっていますし、サーブが我々にとって非常に大事なものであるということは選手たちもわかっています。石川(祐希)なども去年よりも非常にいいサーブを打っています。柳田(将洋)が今、調子を上げている最中なものですから、サーブも彼の一番調子の良い時のところまではいってないと感じていますが、西田(有志)もいいサーブを打っていますし…。安定していればベストですが、いつも安定している必要はなく、入ってほしい時に入ることが重要です。競っている時とか、セット終盤だとか、そういう時に入ってくれるのが重要です。メンタルの強化というのもVNLの一つのポイントとして掲げていますが、そういったものがサーブにも生きてこないとなかなか我々の望むサーブにはならないと思います。
――今回、世界ランク1位のブラジルと対戦しますが、ブラジル戦では石川選手のどのようなところに期待したいと考えていますか?
中垣内:石川のみならずですが、普段このネーションズリーグに向けて練習してきたことをブラジルのように強い相手に対して出せるかということですね。単純に期待するという意味では、サーブでもポイントをとってほしいし、スパイクも全部決めてほしいということになってしまいます。何か言えるとするならば、彼には今年、今までとは違う要求をしていて、コートの中でもっとリーダーシップを発揮するように指示しています。コートの中での発言であるとか、コミュニケーション、それは表情であったりとか体の動きであったりとか、そういうところをリーダーとして要求しているところがあるので、ブラジル戦に限らずですが、それ以外のことも頭に置きながらやるようにしていますし、 やろうとしてくれているのがわかります。そういう面での成長を期待したいですね。
――この3日間、日によって出場するメンバーがガラッと変わる可能性はありますか?
中垣内:ありますね。
――その意図するところは ?
中垣内:コンディションです。同じメンバーで3連戦を固定で戦って、果たして何週持つか? 壊すための大会ではないので、コンディションを考えた上での起用になると思います。
――石川選手について。始動会見の時もリーダーシップを発揮していきたいという意思を表していましたが、試合をしていく中で具体的にどのような進化が感じられますか?
中垣内:練習中は積極的に声かけをして、「ここで何が必要だ」とか「どうやっていこう」とかそういったコミュニケーションは 、今までよりも大きくとれていると思います。そうしようとする姿勢は感じられます。ただ、あくまでもまだ成長段階なので、チームのペースと並行してしまう傾向があります。チームの状態が悪くなったら頑張ってほしいのですが、石川もそのまま一緒に悪くなってしまう。それがまだ課題ですよね。それは経験だと思います。
――セルビア大会から代えた選手を東京の次以降のラウンドで戻す可能性はありますか?
中垣内:あり得なくはありません。
――まだチームの状態がベストではないということですが、具体的には?
中垣内:昨年はネーションズリーグまでに40日以上の準備期間がありました。 石川以外の選手が全部揃っていましたし。今年は1週間くらいしかなく、当然チームの出来は仕上がりという意味では昨年より遅れています。だから私は余計に感じてしまうのですが、チームというものがもう少し見えてこないと、試合を重ねていく中で勝つべき時に勝てなくなっていくのではないかと。別の言い方で言うと、早くチームワークを確立させないといけないと感じています。
――山本智大選手の成長について。
中垣内:シニアでプレイするのは初めてのはずなので、世界のトップレベルの選手のスパイクを受ける機会をどんどん作りたいと思っていました。経験を重ねてほしいと思っていたのですが、同世代の選手が多いので、我々が心配していたよりはリラックスしてプレーできていたと思っています。周りの選手とのコミュニケーションも問題なくとれていたと感じています。
――1週目で調子の上がらない選手がいるとおっしゃっていましたが、今週はもう少し上げてほしいと思う選手は?
中垣内: 1週で上がってくるかどうかわかりませんが、柳田については足首の故障からまだ回復途上にあると考えています。これまでも出場機会を作り、早くゲーム慣れしてくれるようにどんどん起用してきましたが、彼には早く調子を戻してほしいと思っています。それから、今週合流した福澤なども、年明けからほぼほぼ試合に出ていませんが、彼も早く調子上げてほしいと思っています。本人はもう上がっていると言うかもしれませんが、チームとしてプレーできるようになってほしい選手の一人です。
――被ブロックが多い要因はどんなことがあると思いますか?
中垣内:ブロックにスパイクを打っているということでしょうか。 スパイクはトスを上げてもらって打つものですから、スパイカーだけの原因ではないのかもしれませんが、最終的に打つのはスパイカーですから。 スパイカーがボールをブロックに当てているからシャットアウトの本数が増えるという理屈です。
――高橋選手のケガは慢性的なものですか? それとも突発的なものでしょうか?
中垣内:今回は突発的なものです。4日に帰国してそのまま成田から病院に行き、チームから離すことがその日の夜に決定しました。
写真提供:FIVB
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