2019-06-11 09:32 追加
イラン若手躍動で日本を圧倒 マルーフ主将「(チームメイトだった)石川はイタリアリーグのベストプレイヤーの1人」
VNL日本対イラン戦 イランチーム会見コメント
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バレーボールのネーションズリーグ(VNL)男子大会の東京ラウンドが6月9日、東京・武蔵野の森総合スポーツプラザで行われ、イラン代表は日本代表に3-0(25-22、25-21、25-19)と勝利し、これで5勝1敗とした。イランは前日のブラジル戦でフルセットの激戦の末敗れたが、互角の戦いだった。しかし、その激戦でチームの中核であるミドルブロッカーのムーサビとオポジットのガフールが負傷し、この日の日本戦は大事を取って欠場。代わりに21歳のモジャラドと20歳のヤリの若手が出場して活躍。日本戦勝利の立役者となった。
以下、試合後の会見の模様。
ヤリ「2020年のオリンピックでプレーするのが目標」
マルーフ主将
予想通り、日本との試合はタフなものでした。私たちは試合中ずっと集中し続けることができ、サイドアウトをコントロールすることができ、この大きな勝利の鍵となりました。日本ラウンドでは2つの勝利とブラジルから1ポイントを取ることができ、日本で大きなスタートを切ることができた。次の試合でもこのようなことが続けられることを望んでいる。
ヤリ
私はこの勝利にとても幸せです。この勝利でトーナメントのリスタートがうまくできた。我々が持っているポテンシャルを見せることができた。私たちが今後も良くプレーできることを望んでいます。
――マルーフ選手は石川(祐希)選手と(イタリアのチームで2018・19年シーズンは)一緒にプレーしているが、ネットをはさんで対戦した感想を聞かせてください。
マルーフ:彼はグレートなシーズンをイタリアで過ごし、トーナメントとリーグではベストプレイヤーの一人だった。しかし、我々はナショナルチームでは異なるストーリーを望み、今日のゲームでは、彼のポテンシャルは他の日本人選手よりも高いと思うが、我々が試合をコントロールして、アウトサイドヒッターをコントロールし、完璧に、そしてブロックでブレイクポイントを取れたので試合で勝てた。私は、彼が3、4年日本でプレーし、イタリアで留まっていることをうれしく思う。
――ヤリ選手に。日本との対戦の感想とご自身の今後の目標を教えてください。
ヤリ:私は初めて日本にやってきて、私にとって良い経験になった。オリンピックの開催地である会場で、今週イランのためにプレーして良いパフォーマンスをみせられたことをうれしく思う。私のバレーボールでのゴールは2020年のオリンピックでプレーをして、さらに2024年のオリンピックまで前進し続けることです。
――ヤリ選手に。2年前のU19(19歳以下)の世界選手権で優勝されて、ご自身の中でどういうキャリアを意味しているか、また、シニア代表でプレーしてどうでしょうか?
ヤリ:私たちのゴールはネーションズリーグで結果をだすことですが、もしチームマネジャーが良く知っているなら、私はユースチームのためにプレーし、自分のベストを尽くすでしょう。
(*ヤリはまだ20歳なので、アンダーカテゴリー代表の大会に出場資格自体はある)
マルーフとヤリの会見で興味深い事があった。会見に同席した通訳は英語の通訳の方でペルシャ語はわからない。マルーフは英語が話せるので問題なかったが、ヤリは英語が話せないようで、まず通訳がマルーフに日本語の質問を英語で訳して伝え、それをマルーフがペルシャ語で話してヤリに伝え、ヤリはペルシャ語で答えて今度はマルーフがそれを英語で訳して通訳に伝えるという流れだった。
ところが、会見後、出席していたイランの記者が「マルーフは質問のやり取りでヤリに一部伝えなかったり、逆に訳さなかったりしていた。多分ヤリが若いから、余計なことを話さないようにしたのかな」と困惑していた。後で会見での音声にあるヤリのペルシャ語を、別のイランの記者に協力してもらって教えてもらったところ、確かに一部全く違う内容だった。ちなみに、U19世界選手権での優勝の主力であったヤリは「ユース代表のスター」だそうだ。
実際のところ、マルーフが気遣ったのか、単にマルーフが通訳に伝えなかっただけなのかはわからないが、うっかり鵜呑みしかけた。ヤリは会見でマイクを通してペルシャ語で答えていたので、イランのメディアには伝わってはいるはず。外国語を用いる会見、特に英語以外の言語を使われる場合の難しさを改めて思い知らされた。もちろんその言語を理解しているなら全く問題ないのだが。
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