2019-07-24 08:00 追加
Vリーガーたちへ大きなヒント?Bリーグ・元千葉ジェッツの伊藤氏が研修で講師
SV女子 / SV男子 / V女子 / V男子
嶋岡会長の主なあいさつ
「チームは色んなところで見られていることを認識してください。試合ではもちろん応援していただいている方、チーム、会社の関係者の方、色んな方たちの応援があって、皆様方が活躍できるのは言うまでもない。皆さんの行動を、普段の生活も見られていることを意識していただきたい。良いことも悪いこともすべて見られている。バレー選手があんなことをしている、ということが色んなところで一人歩きする時代」
「昔は手紙とかで伝えるしかなかったのですが、今は面倒くさいSNSとか、色んなもので色んなところに発信する機会がある。良いところが発信されればいいが、悪いところもどんどん発信される。そういうものが、逆に言えば、個人の問題だけではなくて、所属しているチームに変な意味で迷惑がかかってしまう。会社にも迷惑がかかってしまう。ましてや、バレー界にも影響がでてしまうということを常に頭にいれていただきたい。バレー界そのものがどうしても良くなっていくためには、皆様一人一人の力がすごく大切。プレーで表現することはもちろん色んなところで色んな方とお会いして、バレーの選手というのは素晴らしいな、こういう選手がいるバレーっていいな、と思われるバレー界にしていきたい。子供たちの憧れになっていただきたい」
「昨年からVリーグは新しいやり方でスタートしました。ポイントはチームが自分たちでゲームを開催し、色んなイベントを開催し、その地域で皆さんが一緒になってバレーボールの発展をぜひお願いする、という方向に変えた。チームが所在しているところでホームゲームをやるということは、地域の中で皆さん達が、普段から色んな方たちとお付き合いしている中で『皆さん試合を見に行きしてほしい』『活動を見にきてほしい』と応援してもらえるような活動をしていただきたい。そういうものの一つ一つのチームの塊が全国に広がっていく。こんなうれしいことはない」
「そうなったら、ナショナルチームにつながる選手がでてきたらなおいいし、でも、これだけの選手達が入っているVリーグのベースは皆様方。ナショナルチームの選手だけのものだけじゃない。皆様方がVリーグのベースを作っていただけていると思っている。ぜひそういうことを普段から思って欲しい。将来発展のために」
伊藤氏が講演で語った内容の一部
「法人営業で、お客様に商品を売っていくのか。例えば一億円選手の富樫選手。富樫選手の魅力を売っていく。こういった選手達の魅力を商品化して販売していく。チームがなくてはなりたたないですし、一方で、会社がないと、チームの魅力を誰にも伝えられない。商品にならない。これを販売することで、チームも会社も大きくしていきましょうというのがフロントスタッフの仕事」(*千葉ジェッツの富樫勇樹選手が、6月にBリーグ初の1億円選手となった)
「法人営業をさせていただいて、2018・19年シーズン中頃のデータで現状とはちょっと違うが、330社程度パーソナル企業がある。基本的にプロチームになってから、地域に密着した、根ざした活動をしなければいけない。大きく分けて、地元企業、そして日本全体どこでも知っているというな企業とわかれる。7、8割くらいは地元企業」
「千葉ジェッツのファンの方々を、我々はブースターと呼んでいる。ブースターの方々が。『あぁ、あの金太郎ホームね(千葉の不動産会社)』となる。こういったことができるのが、プロチームになってから。ブースターの方に会社のイメージとかを届けていく」
「大きく分けてフロントスタッフの仕事は2つある。事務所での仕事、それと興行時も仕事に就き、試合運営も大きな仕事としてもっている。興行準備や会場設営。市の体育館を貸していただいて、ゲームの興行、体育館をアリーナにしていかないといけない。これを毎試合、毎節しないといけない。メディア対応、会場配布物。会場設営、準備、広告の準備。当日の運営、試合の運営など。ゲームやっているから見に来てねだけではすまない」
「バスケには実業団チームによるスーパーリーグがあった。2001年頃。そこにプロチームは入ってきたが、(プロチームは)興行収入が得られなかった。チケット収入が得られないという、儲からないということで反発があり、もうやってられないということで、(別リーグとして)BJリーグが2005年に始まった。(スーパーリーグ側が)それじゃまずいということで、2006年JBLを作った。JBLはプロ化を目指しながら、分かれてしまったリーグをどうしようか、と話し合いながらやった。興行自体は各チームやってください、協会に丸投げしないで皆でやってくださいというルールで始まった。恐らく、今のVリーグがこれに近いのになるのかなと思います」
「JBLは大きく各地で興行やりましょう。それまではいろんなところでやっていた。各協会に、やりたいです、というところに(興行権を)渡して試合をやっていた。BJリーグはプロチームとして始まっていたが、JBLはプロとアマが混在でやっていた。すると、バスケの国際協会から怒られた。そこで(JBLは)2013年にNBLを立ち上げた。当時は仮の名称Bリーグというのがあったが、そこに移行していくためにNBLを作ったが、それも上手くいかず、最終的に日本代表が資格停止となった。2014年、事態を重く見て中に入ったのが川淵(三郎)さん。ようやく、国内リーグがBリーグとして一つになり、現在は開幕して3シーズンが終わったところ」(*川淵三郎氏は要望を受けて、バスケットボール協会の内部を、有無を言わさず大改革。旧態依然の意識だった理事らを外すなど組織改革を断行し、わずか1年ちょっとでバスケ界を正常化。代表の資格停止処分も解かれた)
「皆様がプロリーグを目指しているのがどれくらいかはわからないですが、バスケもあまり変わらない状況で続けていって、それぞれ何ができているかと続けていった状況。今はチヤホヤされているが、そんなに状況は変わっていないという肌感覚はもっている。まだまだ意識間がある状況ではあります」
「千葉ジェッツは興行に特化して、派手な演出をやっている。プロアマ混在のリーグのころから、(客席が)ガラガラの頃から、集客にとりくんできた」
「(伊藤氏が選手時代の話。Bリーグ誕生直後に千葉へ移籍)Bリーグが始まって、すごく盛り上がっている状況でも、相手チームの選手がオシャレなプレーをすると盛り上がるんですよね。『おい!』って(苦笑)。これ、(ホームチームの)選手には非常に辛い状況です。本当のところ、アウェイチームの選手たちをボコボコにするくらい、自分たちを応援してくれないと困るんですよね。本来の興行であれば、そういう行動をとってほしいですよね。ようやく今年になって、そういった熱気がでてくるようになりました。3年かかりました。Bリーグが盛り上がっているとはいっても、まだ中はそんなものです」(*千葉ジェッツはBリーグで3シーズン連続、入場者数が1位を記録。チームの経営状況などもホームページで公開している)
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