2020-01-17 12:01 追加
JT・小幡真子「シンプルに勝つことしか考えていない」、久光製薬・石井優希「まずは私が自信を持ってやります」
SV女子
●酒井新悟監督
スタートとしては本当にいい形で出れたんですけど、2セット目以降は形成逆転ということになりました。
一番の要因としてはサーブとサーブレシーブ。1セット目は本当にこっちのサーブがよく効いて、それに伴ってブロック&ディグからの攻撃が自分たちのリズムでできていました。2セット目以降はレセプションアタックで(思うようにいかず)サイドアウトが一本で取れない部分が多く出てしまい、自分たちのリズムを崩してしまったかなと。
まだ来週2試合あるので、そこへ向けて今日の課題をしっかりと修正して臨みたいと思います。
――2セット目からJTが圧倒。何か能動的に打つ手はなかったのでしょうか?
酒井:JTさんは深めのサーブを打って前後に揺さぶってくるだろうと厚めに(レシーブ)シフトを敷いていきましたが、そこにフラットな質の高いサーブが来ていました。返球に苦慮する状態が続いてしまったと思います。
その状況を払拭するには、こちらもサーブでどれだけ攻められるかということが勝負になります。ターゲットを相手に絞らせないようにサーブを打ち分けていきましたが、なかなか崩しきれませんでした。崩しても向こうの3枚のエースによってうまく切り替えされたなと。
――一方的な展開から4セット目に至って、盛り返せたのはなぜでしょうか?
酒井:そこまでの反省を踏まえることができた。前半いい形で攻めることができました。こちらのサーブが効いて、1セット目のような形が少し出たかなというところです。
ただ中盤以降は、やはり向こうのサーブによって受け身になってしまった。今日はサーブとサーブレシーブがキーであったかなと思っています。
――2枚替えはありましたが、基本セッターは小島選手で通しました。流れが来ないときにセッターを代えるのは常套手段かと思いますが、今日はそこで変化をつける必要がなかった?
酒井:サーブレシーブが返っていて決まらないのであれば、攻撃力のある野本(梨佳)であったり、加藤(光)という選択肢も考えますし、サーブレシーブが返っていながらコンビが組めていないのであれば、セッターの交代も考えるところではあります。
でも、今日はサーブレシーブがキーだったので。まず第一にサーブレシーブを返すことを優先しての采配になりました。
――今までも個々の選手の頑張りは感じていましたが、今日の第1セットはついにその点が一本の線になったようにも感じました。
酒井:あれが私たちが本来のやるべき展開というか。どれだけ自分たちでブレイクが取れるか。サーブで攻めて、そこからブロックタッチをして切り返して、最後は決めきる。これで点数が取れると自分たちのリズムができてくるというのが今日の1セット目であらためてわかりました。
逆にそれが取れないときはしんどい試合になるという感じですね。
――ファイナル8はレギュラーラウンドからスイッチを切り替えるポイントでもあったと思いますが。
酒井:ここからは負けられない試合が続きます。今週の相手はJTさんだけなので1週間かけてそこにフォーカスした対策練習を積んできました。左利きの打ち屋も呼んだり、いろんな形の練習です。そういった効果も1セット目には出たのかなと思っています。
繰り返しになりますが、うちのチームはどれだけブレイクが取れるか、です。ブレイクが取れるとリズムも出てくる。相手のサーブから乱れるケースについては、強いサーブが来た時にはBパスCパスからの決定力というのも必要だったなと思っています。
パスが乱れるとどうしても単調になってしまいますが、そこからの決定力であったり、ブロックフォローした後の展開についてはもう少し考えていかないといけないと思っています。
――残りの試合に向けては?
酒井:今日の課題であるサーブ、サーブレシーブをしっかりとやっていきたいと思います。岡山さんとトヨタ車体さん、それぞれ特徴が違ったチームですので、そこへの対策というのもしっかりやっていきたいと思っています。
――小島選手から笑顔でプレーをしようという提案があったそうですね。
酒井:本当にいい雰囲気で、いい顔をしてやってもらいたいですね。苦しい展開が多いですが、その中でも前向きに。まだ選手の心は折れてないと思いますので、頑張っていきたいです。
取材・撮影 堀江丈
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