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コラム

2013-07-12 15:18 追加

聞こえない人たちに教えること デフバレーと私 第3回

聴覚障害者のバレーボール環境について

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健常者の方々の「聴覚障害のイメージ」というのはどういうものなのでしょうか?
聞こえない人はみんな手話ができる、補聴器を装着すれば聞こえるようになる、または補聴器の近くで話せばわかる、などなど…。

「誤解」⇒「知らない」⇒「無理解」⇒「理解」⇒「相互理解」ということをバレーボールを通じて少しでも浸透すれば良いと思っています。学生も自分たちからどんどん発信してもらいたいと思います。

今回は、聴覚障害者のバレーボール環境についてお話ししましょう。

技大チームは、男子に関しては「関東大学バレーボール連盟」に加盟して、春と秋のリーグ戦に参加しています。インカレには参加していません(授業優先のため)。日本バレーボール協会(JVA)に個人登録で1,800円を支払うだけで済みます。
リーグ戦前にマグナムカップのような大会で経験を積んでいます。こちらでは女子も含めて、混合大会にも参加しています。こちらは大会ごとにチーム参加費を支払います。

女子は筑波大学で開催されるT-CUP(栃堀先生の主催で筑波大OBOGが運営する大会で茨城県内の大学、高校、クラブチームなどを集める)にもお誘いを受けて参加しています。
日本デフバレーボール協会(JDVA)主催の「ジャパンデフバレーボールカップ(デフカップ)」には学生やOBOGたちで技大の混成チームを作って参加しています。

他には聴覚障害者の大会「ろうあ体育大会」なる大会と全国障害者スポーツ大会(障害者国体)があります。

バレー競技に関しては健常者の全中、JOC杯、春高、総体のような全国規模の大会はありません。聾学校の生徒たちは関東大会、近畿大会しかなく、その上の大会はありません。

ろうあ体育大会の場合は、技大チームとしての参加ではなく、「茨城県」としての参加になります。そのためには県の聴覚障害者福祉協会への登録が必要になります。(毎年年会費として10,000円支払う)
協会に登録をした上で、協会内の「体育部」として各競技に参加できるということになります。そして茨城の場合ですと、主催が全日本ろうあ連盟の主催の大会として関東ろうあ者体育大会全国ろうあ者体育大会の2つの大会に参加可能です。

これらの大会に出場するために、関東大会用に個人登録費、チーム登録費が必要になります。それとは別に全国大会にも同じように個人登録費、チーム登録費が必要になります。
健常者の大会のようにチーム数がたくさんあるわけではないので、県予選のようなものはないです。
また全国障害者スポーツ大会の場合は、障害者スポーツ協会が主催で各地区のブロック予選に参加可能です。参加費は不要ですが、県に年会費を納めていないと参加出来ません。予選を勝ち抜くと本選に出場可能です。

技大チームは短期大学時代は大学リーグとろうあ体育大会の両方に参加していましたが、現在は金銭面での負担の多さ、日程がブッキングすることが多くなり、大学リーグを優先する形を取っています。
そういう限られた中で条件の中で、練習をして試合に参加しています。

文責:筑波技術大学 バレー部監督 今井計

指サインpart2。左から「オープントス」「Bクイック」「ライトの平行トス」。それぞれ指文字の「お」、アルファベットの「B」、指文字の「へ」と「ら」の組み合わせ。

指サインpart2。左から「オープントス」「Bクイック」「ライトの平行トス」。それぞれ指文字の「お」、アルファベットの「B」、指文字の「へ」と「ら」の組み合わせ。

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