2020-05-06 15:25 追加
越境バレーボーラー古賀太一郎(ポーランド)「監督やキャプテンの途中変更など、今季はいろいろなことがありました」
Others / 全日本代表 男子
CEVカップと無観客試合
――今シーズンはCEVチャレンジカップにも参加されたと思いますが、いかがでしたか。
古賀:チャレンジカップが始まったのが11月で、その時からリーグの方で負けが続き始めていました。でもこのチャレンジカップは外国人枠がないから、チームのベストメンバーで戦えます。外国人のリミットを考えずに、そのとき調子がいい選手をバッと7人入れる。だからチャレンジカップはすごくいい形で臨めていました。最初はブルガリアのチームとの試合で、ホームで3-0で勝って、アウェーでフルセット勝ちして、次のラウンドがトルコの3位か4位かのチームでした。でもトルコとの試合の2日前、チャレンジカップの次のラウンドが始まろうという時にミシュキン(ミハル・マスニー、現ビドゴシュチュ、スロバキア。ザビエルチェではキャプテンで正セッターだった)がクビになって。月曜日にクビなって水曜日にその大事な試合で。でも僕がさっき言ったようにそれが起爆剤になって、みんなのモチベーションも高くなって、ホームの試合は3-0で勝ったんです。
そのホームの試合の2週間後にアウェーでの試合がありました。だけどその時には、起爆剤というのは長期的にはもたないから、選手の能力が落ちるというかほころびが出てきました。2試合目は結局1-3で負けて、ゴールデンセットも13-15で負けてチャレンジカップは終わりました。それで監督の解任も決定的になり、翌日解任になりました。
選手や監督の入れ替えは一時的な起爆剤になるかもしれませんが、積み重ねがないからそう上手くいくものではないです。やっぱりチームというのはすべてが繋がっていますからね。人間関係が上手くいってないとバレーボールも上手くいかないし、人間関係がいいからといってバレーボールが疎かだと結果は出ないし。本当に割り切って、本当にプロフェッショナルの集団だったらちゃんと結果が出るんだろうけど、本当にそういうグループがあるかというと、実際はそうじゃない。いろんな要因が絡んでくるわけですから。まあでも、こんなことってあるかってくらいいろいろ起きましたね、今年(笑)。
――昨日のグダンスクでの試合はコロナウィルスの影響で無観客試合でしたしね。
古賀:もう練習試合ですよ、ほんと(笑)。全然試合をやっているという感じはなかったです。アウェーの試合だったんですが、やっぱり失点とかすると、相手も盛り上がるしファンも盛り上がるんです。それで逆にモチベーションになるんですけど、失点しても何もない、得点しても何もない。だからすごく違和感がありました。普通の練習と変わりない感じでことが進んでいきました。今こういう状況だから仕方ないですが、欲を言えばこんなん経験したくはなかったですね。やっぱりアスリートとして、ファンがいない中で試合をするのが一番さみしいことですから。
(※このインタビュー中にポーランドバレーボールリーグ機構は、コロナウィルス拡散防止のためリーグの延期を発表。このままシーズン終了となった。)
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