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会見・コメント

2020-07-15 16:33 追加

男子日本代表・中垣内祐一監督囲み取材(全文)「大学生にとって石川祐希は神様のような存在。ともにプレーできて、目が輝いていた」

男子日本代表・中垣内祐一監督 リモート囲み取材(全文)

全日本代表 男子

7月14日にリモートで行われたバレーボール男子日本代表・中垣内祐一監督の囲み取材コメントをお届けする。

■中垣内祐一監督(以下、中垣内)
まず、現在の合宿の状況について、お話しさせていただきたいと思います。
このコロナ禍の状況において、ボール競技として先陣を切って、NTC(味の素ナショナルトレーニングセンター)で合宿を始めましたが、この合宿の狙いは、大きく3つあるというふうに考えています。

ひとつは、もっと早くやりたかったのですが、海外リーグに所属する選手、あるいは大学生の選手に対して、練習環境の創設です。国内に所属チームがない、あるいは大学で全く練習できない。こういう状況下で少なくともしっかりと体づくりを継続して行えるような練習環境をつくる必要があったということです。
2つ目が大学生の選手、今回3人(新井雄大、大塚達宣、髙橋藍)選んでいます。それから、若手選手という意味では高梨(健太)なんかもそうですけど、そういった若手選手の早期戦力化。3つ目がこれまで3年間やってまいりましたこのチームワークの継続ですね。幸い、ワールドカップで非常にいい調子でプレーできましたが、それが今後も続けていけるような、チームとして戦っていけるようなチームワークを作っていかなければならないということで、大変厳しい中、多くの皆様にご協力をいただいて、 練習ができています。

この合宿をするにあたっては、選手、スタッフ全員が抗体検査であるとか、PCR検査を受けて、問題ないと確認を取った上で集合していますし、こちらで生活していく中でもNTCのルールに加えて、我々独自のチームルールも課しております。いろいろ行動制限をかけながら、リスクを最小限にすべく練習しているところです。

今年は3月9日から4月6日まで全体で合宿を行いました。残念ながら、その後中断、そしてVNL(バレーボールネーションズリーグ)もキャンセルとなりましたが、6月19日より大学生3人に加え、石川(祐希)、古賀(太一郎)といった海外組の選手を集めて、少人数での合宿をスタートしています。そして、7月3日から残りの選手、計17名の選手が一堂に介して練習ができています。7月6日からはチーム全体での練習が可能になり、最近は練習もいい調子でできていると思っています。

4月に一旦解散をして、6月19日に大学生を見た時、あるいは7月3日に残りの選手のパフォーマンスを見た時、正直言って、頭を抱えるレベルでした。各チームとも練習は始めておりましたし、体力レベルでの低減はそれほどなかったように思いますが、やはり我々が求めるボール練習のレベルとの違いと向き合ったのは正直、非常に大きく感じました。現在はそのギャップももう埋まり、コンディションが完全ではない選手が2、3いまして、練習制限をかけながら行っていますが、全体としてはいい調子になってきているかなという感じです。

今回の一連のコロナが強化に与えた影響についてですが、我々が強化に対して一番重要視しているのは試合です。日々の練習の成果を試合で発揮し、試合で出た課題をまた日頃の練習で打ち消す努力をして、また試合をやってという、世に言うPDCA(Plan=計画、Do=実行、Check=評価、Action=改善)の繰り返しであります。それがなかなか確認できないという意味で試合がない、特にVNLがない、練習ゲームを行えないというのは、我々にとっては非常に残念なことであります。というのもやはり我々は大きいチームではありませんし、大きいブロックに対して、強いサーブに対して、いかにディフェンスしていくのかという、こういった積み重ねでチームを作ってきていますので、その機会が途切れたということで、どこのチームも同じかもしれませんが、強化に穴が開いたと考える理由であります。
その遅れを取り戻すためにどうしていくのかですが、今後、コロナの問題がおさまってきて、国の移動がより簡単に行えるようになってきたら、1日でも早く強豪チームとのゲームをスタートさせたいと思います。特に、大学生の3人に対しては、ヨーロッパなどの高い相手のプレーと対戦する場数をいかに増やせるかというのが早期戦力化の肝になってきますので、しっかりと練習ゲームを重ねてVNL、そして来年行われるであろうオリンピックにつなげていきたいと思っています。

現在、他チームのことを全部把握しているわけではありませんが、ほとんどの国は代表チームとしての活動を行っていないというふうに聞いています。 そのような中で金メダルを狙うポーランドなどは、早々に代表合宿を再開し、強化をしています。我々も若干遅れましたが、そういった意味では1日も早く好スタートをしたいという思いから、6月19日に再開できているわけです。

他のチーム、たとえばアメリカ、ブラジル、イタリアなどが代表練習をやっていない間に我々はいかにそれらのチームに追いつけるか? こういったことを目標のひとつに頑張っているところです。

それから、本合宿については、柳田(将洋)が体調面の不備を理由に合流が7月末となっています。そして、コーチのフィリップ・ブランも、さまざまな方々のご尽力によって、7月の頭に来日できましたが、現在、成田にてまだ自主隔離中です。もちろん、PCR検査も陰性で問題はない状態ですが、2週間の自主隔離をしており、20日の練習からチームに合流ということになっています。 それまでもフィリップとは常々やりとりをしており、リモートコーチングをしています。日々、練習はしっかりと確認しながら、指示を出したり、我々と会話をしながら、やっております。コーチが3人いますので、しっかり練習はできていると自負しているところです。

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