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コラム

2021-11-25 12:00 追加

河野裕輔のエール! 第12稿 もつれる試合の連続!! 下位チームが上位チームに勝つ要因とは? V1男子リーグ

河野裕輔コラム

SV男子


バレーボール元日本代表で、JTサンダーズ広島でも活躍した河野裕輔さんのコラム。今回は混戦模様のV1リーグ男子を河野さんの目から見て分析しています。注目は下位のチームが上位のチームを食ったFC東京対JT広島戦と、ジェイテクト対大分三好戦です。

◆順位表
21/22V1リーグ11/21時点での順位・勝利数・ポイント・残り試合数
1位 堺/8勝23p 残26
2位 サントリー/8勝20p 残26
3位 東レ/7勝23p 残26
4位 WD名古屋/7勝20p 残26
5位 パナソニック/6勝20p 残26
6位 ジェイテクト/6勝17p 残26
7位 FC東京/3勝12p 残26
8位 JT広島/3勝10p 残26
9位 大分三好/2勝5p 残26
10位 VC長野/0勝0p 残26


◆激戦!混戦?Vリーグ!

熱戦が続く男子V1リーグだが、2021年11月22日現在、上記のような結果になっている。
各チームの状況を見てみると、首位堺ブレイザーズから6位ジェイテクトスティングスまでが2勝差と、僅差で激戦となっている。まだ全チームとの対戦が終了したわけではないので一概には言えないが、混戦模様であるといってよいだろう。そしてFC東京、JT広島、大分三好が1勝差とこちらも接戦である。昨今のVリーグよりも接戦模様の今シーズン、なぜこうなっているのかを考察してみた。

◆上位チームにおける戦術の進化とシステム化
これは2018年くらいからずっとお伝えしていることではあるが、「4枚攻撃」と「サーブ戦術」そして「バンチリードシステムを中心としたトータルディフェンス」これが世界標準の戦術であると述べてきた。そして日本でもこの戦術が形だけではなく各チームごとに微調整され、運用されているのが現状ではないか。当然各チームの選手の得意分野、不得意分野があったり「やりやすい」やり方も存在する。その中で「自分たちのチーム流」にまで落とし込むことができているのが現在の上位チームなのではないだろうか。

◆勝ちが拾えていないチームの現状
これは批判でもダメだしでも無いということを事前にお断りしておかなければならないが、「上位チームと何が違うのか」ということを明確にしなければならない。単純にスパイク決定率が上がらない「火力不足」なのか、サーブ効果率が上がらない「サーブ戦術の不足」なのか、あるいはレセプションアタックが切れないことによる「連続失点」なのか。

私が考えるのは、各チームのスタッツを見ていて感じたのだが、サーブ以外の「良いときの波」と「悪いときの波」が激しい事が原因のように思う。スパイク然り、ブロック然りだ。それは「個」のスキルにチーム状態が左右されることとニアイコールなのではないか。上位チームにおいてはその波が小さく、下位チームになるほど大きくなる傾向があるように思う。

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