2021-11-25 18:47 追加
清水邦広「東京オリンピックを戦って、まだまだバレーボール楽しいな、若い選手には負けてられないなと」
清水邦広インタビュー
V1リーグ 男子 / 全日本代表 男子
バレーボール日本代表として東京オリンピックを戦った清水邦広選手のインタビュー。後編はオリンピック全体を振り返ってと、今後の人生設計や、パナソニックパンサーズでの目標などを聞いた。
前編はこちら
――オリンピック全体を振り返って。
「僕たちはバレーボールの雰囲気しか味わえなかったですけど、オリンピックにはやっぱり魔物が棲むんだなとすごく強く感じました。連覇のかかったブラジルがメダルを取れなかったりとか。予選あれだけ苦しんだフランスが最終的に金メダルを獲得したり。僕は全試合見てたんですけど、フランスは予選ではプレッシャーをすごく感じていて、後がない試合、予選の最後も負ければ日本と同じ状態の時に吹っ切れた。それから自分たちのバレーが徐々にでき始めて勢いに乗ってそのまま優勝という形でしたし、逆にブラジルは連覇のかかった大会で常に追われる側だった。プレッシャーを感じながらプレーしていて、どこか思い通りのバレーができないまま大会を終わってしまったんじゃないかと思います。アルゼンチンは当たって砕けろではないですけど、自分たちのバレーをのびのびできた。
日本も予選通過すれば御の字。アルゼンチンも通過することが御の字。そこまでプレッシャーがなかったですよね。例えばブラジルだったりポーランドだったり、『絶対メダルを取らなきゃ』というのに比べれば、プレッシャーがなかったと思う。日本も自分たちの思うようにできたと思う。その結果、のびのびと試合ができたチームが、予選通過できたりメダルが取れた。オリンピックでメダルを取る、オリンピックで結果を出すというのがどれだけ難しいことなのかというのをブラジルを見て痛感しました」。
――膝の調子が悪かったせいか、出場機会そのものはあまりありませんでしたが、上がったトスは8割以上決めていました。自分のプレーを振り返って。
「トスが上がった時に、しっかり気持ちを込めたプレーができたと思います。それが自ずと得点につながりました」。
――前の五輪と比べてどれだけ成長しましたか?
「振り返ってみると、フィジカルであったり体のキレというのは、13年前の北京オリンピックのほうが断然スパイクの能力としても決定力もあったと思うんです。でも、この13年間のいろんな怪我もあり、年齢を重ねてだんだん体のキレがなくなった中でも、自分の最大のパフォーマンスを発揮するというのは身につけてきたと思います。比べると、断然若い頃のほうがいいのは当たり前なんですけど、若い選手に負けないような点のとり方ができたと思います」。
――忘れ物は取り戻せましたか。
「そうですね…はい」。
――「代表引退」をいつ決めました?
「東京オリンピックが年齢的に最後だと前から思っていましたし、福澤との合言葉じゃないですけど『最後に一緒に出て、終わりよければすべてよし』と話していた。すべてのことは東京オリンピックを区切り。これだけたくさんの能力のある後輩も出てきていますし、西田選手もそうですし、宮浦選手だったり大竹選手だったり、もっともっと伸びる選手が出てきた。彼らが代表で経験をつんで、日本のオポジットは西田だけじゃないんだぞというのをみせてほしいですね」。
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