2020-11-13 19:52 追加
パナソニック清水邦広「今季はサーブのスピードにこだわっている」ティリ監督「Vリーグは過小評価されている」
SV男子
――祖国のフランスがまた新型コロナウィルスで大変なことになっていますがそれについてどうお考えですか。また監督が日本に来られる前に福澤選手がすでにパリにいらっしゃったと思うんですが、彼と会ったりはされたのでしょうか。
ティリ:福澤とは連絡も取っていません。彼のことはまだよく知らないので。でもフランス、というよりヨーロッパはとても大変な状況です。でも私たちのようにスポーツに関わる人は試合や練習をできる限り続けたいと思っています。今ヨーロッパでは、チーム内に2,3人以上のCOVID-19感染者が出た場合、1週間活動停止となり、その後の再検査で陰性になればすぐに活動を再開できます。選手はプレーをしたくてたまらないので、隔離期間をなるべく短くしようとして今のようになりました。このヨーロッパのやり方は素晴らしいと思います。すべてが止まってしまったら死んでしまいます。スポーツが消え、希望が消えます。事実、ヨーロッパは隔離対象も必要最低限にしようとしています。でも各国のリーグ戦が今後どうなるかはまだわからないですね。
難しい状況下ではありますが、隔離ともうまく付き合っていかないといけません。例えば、イタリアリーグでは、昨日石川がミラン対パドヴァの試合でMVPを取りましたが、でもそれが今週末唯一の試合だったんです。他に予定されていた5試合はすべて中止となりました。なぜならヴェローナやチヴィタノーヴァなど他のチームでCOVID-19の感染者が確認されたからです。もはやどの選手が、どのチームが試合をできるかどうか把握するのも難しくなってきています。ポーランドも、ロシアも、トルコも同じ状況です。
――今まで実際に指揮をとられて、改めてVリーグの印象はどうですか。
ティリ:私はVリーグが大好きです。クビアクとも話したのですが、Vリーグはバレー界で過小評価されています。Vリーグの選手たちはテクニックがあるし、情熱があるし、戦術的にも面白いことをするし、サーブレシーブやディフェンスがいい。ムセルスキーみたいな選手がすべてのチームにいないのは事実ですが、ここのバレーボールはとても面白いです。私はここのバレーボールに対する考え方を変えなければいけません。想像以上のクオリティでしたので。私自身もこのリーグを楽しんでいますし、本当に素晴らしいリーグだと思います。いい選手もたくさんいます。もちろん180~190㎝の選手が多いですが、ここではみんなほとんど同じサイズなのでリーグ内のチームバランスもいいです。どこが勝ってもおかしくない。面白いリーグです。
――監督としてクビアク選手の印象はどうですか。
ティリ:彼とはいい関係を築けています。彼はとてもオープンで、経験も豊富で、彼はよく自分の考えや経験を私とシェアしてくれます。私たちは英語が話せますし、逆に日本語は話せないので清水や深津など日本人選手よりは話しやすいからです。私たちはバレーボールに関して共通の考えを持っています。そのためお互いよく理解し合えていると思います。またコート中のことについて彼に聞いたりします。コーチはコートの中には入れませんが、重要な情報はコートの中にあるので。そして私たちのいい関係性のおかげもあって、クビアクは私が知りたい情報を的確に伝えてくれます。
文:堤敏樹
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