2020-12-22 11:48 追加
リオ五輪金の実力はこんなものではないはず! 久々日本でプレーのフェリペは復活途上
コラム ジェイテクトSTINGS フェリペ・フォンテレス
V1リーグ 男子
![](http://vbm.link/v/wp-content/uploads/2020/12/20201204Felipe01.jpg)
久しぶりに日本でプレーしているジェイテクトのフェリペ。12月4、5日のウルフドッグス名古屋戦では、ポーランド代表クレクと激しい攻防を見せた。写真は12月4日
今シーズンも世界的ビッグネームがVリーグチームに加入し、リーグを盛り上げている。ウルフドッグス名古屋に加入したポーランド代表のクレク・バルトシュとジェイテクトSTINGSに加わったブラジル代表のフェリペ・フォンテレスがその最たるもの。
世界選手権MVPであるクレクはもちろんだが、個人的に一番楽しみにしていたのがフェリペだった。2016年リオ五輪でブラジル男子代表は金メダルを獲得しているが、フェリペはその一員である。
十数年前のVリーグで、最新のブラジルバレーを見せてくれたフェリペ
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12月4日の試合でのフェリペ。翌5日の試合後会見で、パナソニック時代のことにも触れながら質問すると「ウサミサン!」と笑顔
2000年代、世界のバレーに関心が強い人たちの間で、特に注目されていたのが、ブラジル男子のバレーだった。ジバ、ダンテ、リカルド、アンドレ、セルジオなどスーパーな選手たちが繰り出す、パイプ、リベロによるトス、今でいう同時多発攻撃など魅惑の攻撃を繰り広げていた。
また、当時YouTubeやDailyMotionなど動画投稿サービスが始まり、世界中で人気が出始めていた時期でもあった。スポーツコンテンツの投稿も多かったが、バレーボールの動画コンテンツは今ほど溢れてはいなかった。
まだ多くはなかったバレー動画の中で食い入るように見たのが、ブラジルの攻撃集をまとめた動画だった。
その中でも特に目を引いたのが、ジバの高速バックアタック、いわゆるパイプだった。
動画を何度も見返しては、こういうバレーを自分が参加しているチームでもやってみたいな〜と思っていた。そして、Vリーグを見ている時に「あのブラジルバレーやん!」と驚いたのが、2007年から2009年までパナソニックでプレーしていたフェリペだった(また、2011年の黒鷲旗でパナソニックの一員としてスポット参戦もしている)。
動画で見たようなパイプや平行(5−1)を華麗に決めていた。今でこそ、Vリーグでは当たり前になっているが、当時のVリーグで実行しているのはパナソニック、というより、フェリペだけだった。
また、自分の記憶違いがあるかもしれないが、セッターで当時の日本代表だった宇佐美大輔よりも、岩田正之の方がフェリペのプレーをより、ブラジル代表の攻撃っぽくして興奮させられた。日本でもこんな攻撃が再現できるのかと。当時はまだVリーグは取材していないので、あくまで、会場やテレビで見ていた感想ではあるが。
ヒョロッと”フェリペ”からマッチョな”リーペ”へ変貌
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ボールを上げるフェリペ。12月4、5日のウルフドッグス名古屋戦ではサーブで徹底的に狙われて苦しんだ。写真は12月5日
当時のフェリペはヒョロッとしていてまだ23歳の若者だった。Vリーグでのプレーぶりは見事だったが、ブラジル代表のアウトサイドヒッターのポジションには、ジバ、ダンテ、ムーリオなど層が厚く、代表にギリギリ入れるかどうかだった。このハイレベルな選手でもブラジル代表として試合に出るのは難しいのかと驚いたが、その後の代表での活躍ぶりは誰もが知るところ。
Vリーグでのプレーから数年後、代表や海外リーグでのプレーがネット上で徐々に出始めた時、登録名が”リーペ”となっていて、あのフェリペとしばらく気がつかなかった。また、パナソニックでプレーしていた時と比べものにならないくらいマッチョになりすぎていたのもある。
前置きが長くなって大変申し訳ないが、それくらい印象深かったフェリペが、今シーズン再び日本でプレーすると知った時は非常に嬉しかった。
ただ、年齢はすでに36歳。どれほど活躍できるのだろうとは思っていた。特に日本は土日連戦のハードなリーグ。過去に経験しているとはいえきついはず。
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