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コラム

2021-08-05 21:46 追加

男子準決勝、ROC(ロシア)が決勝へ ブラジルは連覇ならず ROCミハイロフ「信じられません」

男子準決勝ブラジルvsROC

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立ちはだかるROCの高い壁

ROC(ロシア)対ブラジルというリオ五輪準決勝と同じ顔合わせになったが、今回はROCが3-1で決勝へ駒を進めた。

■準決勝第1試合 ROC3(18-25、25-21、26-24、25-23)1ブラジル
予選グループではROCが3-0でブラジルを退けたが、負けた後、ブラジルのダルゾット監督は、「高いブロックにつかまりました。もっとその高さを利用する戦い方をすべきでした。サーブももっと攻撃的で効果的にしなければ」と敗因を上げた。その修正がそのままよく出て、第1セットはブラジルがとる。しかし、2セット目になるとROCのペースになり、高さのある攻撃、ブロックが出始める。ブラジルのブロックが1枚になったり、ROCの好レシーブなどで徐々に点差を広げ、そのまま逃げ切る。

第3セットは中盤ブラジルがSブルーノのブロック、MB(ミドルブロッカー)マウリシオ・ソウザのサービスエース、OH(アウトサイドヒッター:サーブレシーブもこなすサイドアタッカー)ルカレリ・デ・ソウザのフェイントなどで、完全にROCの集中力が切れ20-13とブラジルが大量のリードを奪う。しかし、ここからブラジルのOH、OP(オポジット:セッター対角の攻撃専門のポジション)両翼の勢いが落ちる中、ROCは途中出場のOHヤロスラフ・ポドレスニフが流れを変える。スパイクやブロックでひとつひとつ丁寧に得点を重ね、26-24と大逆転する。最終、4セット目は互いに譲らず点差が開かないが、20点を超えてから2度のチャレンジにROCが成功し、25-23で勝利する。
ROCはロンドン五輪以来の決勝へ、ブラジルはアテネ、北京、ロンドン、リオと決勝を戦ってきたが、3位決定戦にまわることになった。

勝利の瞬間、喜ぶ選手たち。クリュカ選手は床に倒れ込み、喜びをかみしめた

■試合後のコメント(FIVB、CBVのインタビューより)
ROC、トーマス・サムエルボ監督:第3セットは奇跡だと思う。あり得ない……。選手たちはこういった苦しい状況も経験がある。このようなセットを取った時は、とてつもない自信とエネルギーが得られるもので、あとはもう誰も止めることはできません。

ROC、マキシム・ミハイロフ:信じられません。初めて準決勝に臨む選手もいたので、第1セットの出だしは、みんなちょっと緊張していました。だけど自分たちを信じて立ち向かいました。

ブラジル、レナン・ダルゾット監督:第3セットの様な逆転劇はどのスポーツにも起こり得ることで、今日は私たちに降りかかりました。ロシアにとってはポドレスニフが入ったことでサーブもうまくいき、良い結果になりました。こういった困難な状況でこそ学ぶことは多く、次の解決策を見出すことになるでしょう。まだ目指すべきメダルがあります。絶対にあきらめるつもりはありません。

取材:ブラジル在住 唐木田 真里子

写真:FIVB

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