2014-04-17 20:15 追加
ゲーリー・サトウ氏インタビュー
全日本代表 男子
私は、あなたがどんなことをしようとしていたのかに非常に興味があります。できるだけ具体的に教えてください。
将来のために(これは問題点です)、私は、より若い選手たちを統合して、これまでの代表グループの経験から少しでも早く学んでくれるように期待していました。スマートバレーボールのコンセプトを基盤に構築するつもりでした(一度膨らんだ考え方はもはや元の大きさに戻ることはできないのです)。私は常に、計画はゲームのその中のゲームであると言ってきました、だからすぐ目先の計画は、技術的、戦術的、メンタル的には長期的な計画につながります。同じ考え方に、長年の経験を加味し、様々な助けをまとめ合わせ、チームを正しい方向にまもり育てることができるのです。
荒木田強化事業本部長は「アメリカのバレーは、身体精神ともにトップのアスリートのためのもの。日本の選手達には時期尚早だった。日本の選手達には自立性が欠けており、それゆえそれは日本の選手達には適していなかった」と言っていますが、それについてあなたはどう思いますか?
私は、その声明は不幸なものだと思います、そしてそれは代表選手の成長を妨げる、古い自己制限的な思考を永続化するだけだと考えます。
あなたは技術的な分野では、どのような改革を行おうとしていましたか? 私は選手から、レセプションの方法や、ブロックにおける視線についてなどを、従来の日本の方法と全く異なるものを指導したと聞きました。他にはどうでしょう?
技術的な改善。より高い意識(ビジョン)の導入。選手達がゲームを見る能力の拡張。
それぞれのスキルは、私が述べたその3つ全てを含んでいるため、スキルに関する思考法の改善が、彼らを過去にとどまらせようとする障壁を打ち破るのに重要になります。
技術的な分野でもう一つ質問があります。あなたは攻撃のテンポについてどのような見方をしていますか。これはいわゆる「マイナステンポ、ファーストテンポ、セカンドテンポ」と呼ばれているものです。出耒田選手のクイックはファーストテンポに見えましたが、それでよいでしょうか?
テンポの考え方は、いいと思います。なぜなら私はそれは才能を仕立てる方法だと信じているからです。ただ、時間をかけて高いレベルで一貫して得意にならなければなりません。そう、出耒田のクイックは、私の定義ではファーストテンポでした。
あなたにこの質問をするのは申し訳ないのですが、日本のバレーボールを今より良くするために、どんな改善が必要だと思われますか。
改革のための私の計画は、国際的に素晴らしいチームとのホーム&アウェイ方式でのエキシビションマッチを組むというものでした。そうすれば若い選手達が重要な出場資格がかかわるような重大な状況ではない場面で、多くの国際的な経験を積むことができるからです。
私はまた、資格を持ったメンタルトレーナーが関わるように強くプッシュしたいと思います,
望ましくは日本から。
休養の重要性について知ってもらい強調していってほしいです。
全日本チームの為に、バレーボール・コミュニティをまとめていってください。
もう一つ質問を付け加えます。羽牟会長は「コミュニケーションの障壁があった」と言っていましたが、これは本当でしょうか?
コミュニケーションのバリア?
もちろんあったに決まっています(言葉が違うのだから)、しかし私はそのすべてのバリアを突破しようとしていたのですが!
私はあなたがVリーグや大学リーグ、春高に熱心に視察に行っていたことを知っています。昨年の全日本チームのメンバーは、あなたが選んだのではなく、協会のセレクションでした。あなたは今年、誰を選ぼうとしていたのでしょうか。具体的な名前を挙げて教えてください。
出耒田、伏見、柳田、山田、石川、高橋、内山、深津(panasonic)、高松(豊田合成の4番)私が昨年の全日本に候補のリストに加えようとしたプレーヤーです。私はもっと多くの良い選手がいると確信していますし、評価プロセスは現在まだ途中で進行中であると思います。(*インタビューはV・プレミアリーグ男子レギュラーラウンド終盤の時期であった。)
ありがとうございます。
聞き手:中西美雁
写真:FIVB
*このインタビューはゲーリー氏の許諾の元に掲載しています。対訳の詳細などのお問い合わせにはお答えしかねます。ご了承ください。
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