2026-02-18 19:30 追加
さらば、すばる。そしてまた会う日まで。継続する大切さを教えてくれた埼玉上尾メディックス・佐藤優花のラストメッセージ SV女子
埼玉上尾メディックス 佐藤優花 ラストコメント
SV女子
バレーボールSVリーグ、埼玉上尾メディックスで活躍した佐藤優花さんの引退記事をお届けする。

佐藤優花さんの引退は昨季2024-25シーズン終了後。その報が唐突だったこともあり、すぐには取材の機会を掴めずにいた。記事のリリースが遅くなったことをお許しいただきたい。
「すばる」の愛称で親しまれた佐藤さん。そのニックネームは
「本名よりも浸透している」
と自身も言う。ゆえに本稿も折々で「すばる」の名を使わせていただきたい。
就実高校を卒業後、トヨタ自動車ヴァルキューレ(現サンピエナ)に入団。下部リーグ(2部相当)のチャレンジリーグで活躍し、多くの個人タイトルを受賞した。
その後、埼玉上尾メディックスに移籍しトップリーグに挑戦。
しかし、加入当初は出場機会に恵まれず、ベンチから外れることも少なくなかった。

中堅となってからの移籍である。常人ならそこで自身のキャリアに見切りをつけたかもしれない。
が、佐藤さんは折れなかった。育成を主眼に置いたV Cupなどでチャンスをものにし、徐々に実力を認められていく。
その甲斐もあってレギュラーポジションを獲得。程なくメディックスにとって欠かせない選手となった。
2022年には日本代表に選出され、現役ラストイヤーとなった2024-25シーズンはメディックスの主将を務めた。
選手として一つの到達点である230試合出場(旧制度での栄誉賞に該当)も達成。この記録は本人にとっても感じることが多かったという。
身長172センチ、スパイカーとして恵まれた体格というわけではないが、鍛え抜かれたフィジカルと卓越した技術で得点を量産した。
そして何より「どんな時も変わらぬひたむきさ」が佐藤さんを国内トップの選手に押し上げた。

下部リーグからトップリーグに。そして日本代表にまで登り詰めた異例の選手。
メディックスの大久保茂和監督はその真価を次のように話してくれた。
「すばるの良さはどんな時でも変わらないことです。大きな試合でも学生相手の試合でもいつも変わらない同じ準備をして同じ気持ちで向き合っている。選手としての理想形だと思っています」
淡々とやるべきことをやる。それが佐藤優花の真骨頂であり、記者会見でも終始ポーカーフェイスを通すことが多かった。
決して不機嫌なわけではなく、それはあくまで公の場での彼女の流儀であり、カメラを向ければ笑みを作ってくれたり、インタビュー後には
「真面目に話そうとしたのに噛んじゃった」
と照れ笑いをすることもあった。
30代に入ってもプレーには衰えがなく、むしろ凄みを増していった。毎年、選手としてのピークを更新している印象だった。
「まだまだやってくれるだろう」

シーズン終了後のファン感謝祭でも変わらぬ平常運転で「火の女神」を演じていた姿に、どこか安心を覚えていた。しかし、安堵感はまもなく大きな衝撃となって返ってきた。
「すばる引退」
その一報は突然だった。
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