2022-01-12 18:00 追加
ザムストPresents”Vの肖像”vol.1 五輪代表・山本智大(堺)「プロは結果がすべて。だからこそ1日1日の大切さが実感できる」前編
SV男子 / 全日本代表 男子
石川祐希、高橋藍らと声をかけ合った東京五輪

全員が「決められた!」と思うようなスパイクを身を挺してレシーブするのが山本の強みだ
29年ぶりのベスト8入りを果たした東京五輪は山本にとって一生忘れられない大会となった。一番思い出に残った試合はベスト8進出を懸けたイラン戦で、前夜は眠れないほど緊張したという。「勝ったら決勝トーナメントに進めて、負けたら終わりという状況でしたが、チームがひとつになって、“この試合に絶対勝つぞ。この1点を絶対にとるぞ”という気持ちで臨んだことが結果につながったと思います」と語る。
五輪の選手村で同じ部屋で過ごしたのは大学の後輩でもある高橋藍(日体大2年)。「彼は若いけれど緊張することなくのびのびとプレーしていて、頼もしいなと思って見ていました。また、キャプテンの石川祐希(ミラノ)は、隣の部屋でしたが、個人的に仲がいいので、その日の試合を振り返ったりして声を掛け合っていました」と大会中の様子を教えてくれた。山本の愛称は「トモくん」で、1歳下の石川も親しみを込めてそう呼んでいる。「アンダーカテゴリーの頃から一緒にやってきて、接しやすいからそう呼んでくれていると思うし、先輩後輩の関係にこだわらないことによって、コートの中でいい雰囲気を出せていたと思います」と語る。
また、高梨健太(WD名古屋)も大学の2年後輩で、当時から一緒にプレーしている。大学時代はオポジットだったが、Vリーグや日本代表ではアウトサイドヒッター。ともにサーブレシーブを担うようになった。「Vリーグに入ってサーブレシーブをいっぱい練習して、アウトサイドとして代表でも頑張っているのがすごいと思う。藍同様、頼もしい後輩です」と笑顔を見せた。2021年度の日本代表では、VNL(ネーションズリーグ)やアジア選手権も含め、試合に勝つと、日体大出身の3人でスリーショットを撮影し、SNSにアップするのが恒例となり、ファンも楽しみにしていたようだ。ちなみに東京五輪では女子代表リベロの小幡真子(JT)も日体大で山本の2年先輩。奇しくも男女とも同じ大学の卒業生が五輪代表では1人しか選ばれないリベロのポジションとなった。
五輪代表リベロのポジションを最後まで争った小川智大(WD名古屋)は下の名前が漢字も含めて同じというのも偶然だった。「彼はいい選手でテクニックもある。最終的に選ぶのはスタッフなので、僕は自分の力を100%出すことだけを考えていました。特に声を出してチームに働きかけていくという部分で負けないようにと注力していました。そこは自分のセールスポイントだと考えているので、引き続き継続していきたいと思っています」
パリ五輪まであと2年となったが、「東京を経験したことで、パリにもつなげていきたいという目標ができたので、また選出されるように頑張りたいと思います」と山本は次の五輪に向けて、力強く語った。
(後編に続く)
取材・文:高井みわ
写真:木村正史、火野千鶴、黒羽白
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