2022-02-25 16:43 追加
NEC・井上琴絵「もっとコンディションを上げて、チームに貢献したい」、トヨタ車体・大川愛海「フロントで点数を取り切れず、悔しい」 V1女子会見
SV女子
●金子隆行監督
コートインタビューでも話しましたが、試合の入りがとても高い集中力で、こちらが主導権を握ったバレーを展開できたことは非常に良かったと思います。 でも、2セット目以降、相手が外国人選手のポジションを変えてきたりというところで、対応するというよりもこちらのクオリティが少し下がったかなという部分を感じました。特にサーブの部分でうまくいかないシーンが多かったので、3セット目の入りにはしっかりサーブで攻めていこうという話をして、苦しい点差ではありましたが、攻めるということができていたので、勝てて良かったなと思います。
――スタメンで起用した廣瀬(七海)選手は決定率も悪くなかったと思いますが、そこを柳田(光綺)に交代した狙いを教えてください。
金子:数字は悪くありませんでしたが、安易な失点もありました。彼女らしくない失点の仕方をしていたところがあり、あのポジションは苦しい状況でどれだけ得点につなげていけるかが大事なので、決まってはいるけれど、ミスもあってプラスマイナスというところがあったかなと。そこで彼女は一度ベンチに下げて、冷静に試合を見てもらい、もし柳田が苦しい状況になれば、そこで再度戻そうという考えでした。ただ、3セット目以降、柳田と澤田(由佳)のコンビでの速い攻撃が効果があったので、そこはセッターとの相性だったり、廣瀬自身のパフォーマンスというところで、まだまだ彼女のベストではなかったなという判断ではあります。
――数字上は相手のトヨタ車体のサーブ効果率が良く、NECのサーブレシーブ返球率が良くない状況ですが、そういう中で苦戦しているというよりはうまくいなして、逆にNEC側がサーブで攻めている印象でした。サーブとサーブレシーブの攻防についての感想は?
金子:サーブというのは世界的に見てもゲームを左右する大きな要素だと僕は感じているので、 どれだけクオリティの高いサーブを相手コートに打ち込み、 ゲームの主導権を握れるかというのはほぼ男女共通して言えることなのかなと思います。それに対してサーブレシーブというのは、最低限、直接失点しなければ、2本目の精度を上げて、3本目をしっかり打ち切るということを繰り返していけば、 スパイクを決定できるシーンは増えていくのかなと思っています。サーブレシーブの返球率が高いから、そのチームが必ずしも強いというわけではないと思うので、そこにばかり重きを置く必要はないのではないかという気がします。うちはサーブレシーブの数字が低いですけど、それでもこの順位にいられるということは多分、そういうことだと思うので、引き続き、サーブレシーブはまず直接失点を出さないこと。そして、崩れたら、2本目でしっかりカバーして、アタッカーの引き出しを出せるような2段セットをしっかり上げて、打ち込んでいくというパターンをより極めていきたいなと思います。
――その中で、曽我啓菜選手の今日の評価は?
金子:前回の1戦目の車体戦では、サーブレシーブで苦労する部分があって、 オフェンスの流れがなかなか掴めないところがありました。サーブレシーブの部分もそうですが、 彼女に特に期待するのはオフェンス面で、あれだけライトで機動力があるオフェンス力を持っている選手は、今、日本の中でもそんなに多くはないと僕は思っています。
彼女の良さはまずオフェンスとブロック。うちのコーチ陣に対しても普通にワンタッチとか、ブロックをしますし、あの身長ですけど身体能力は非常に高くて、高さという部分でも世界と戦うとしてもいい選手だと思います。彼女自身、サーブレシーブ、オフェンスと役割はいろいろありますが、まずはオフェンスというところで、日本人らしい機動力を生かしたオフェンス力にこれからも期待していきたいと思っています。
――古賀選手と山田選手の成長したと感じる部分は?
金子:古賀に関しては東京オリンピックでもあれくらいのことはやっていたと思うし、 彼女自身、日本代表とチームというところで違う視点でバレーを見てやってくれています。 今は NECで優勝するということに意識をコミットさせて、自分のやるべきプレーを個人だけではなく、全員を巻き込んでというところをテーマにやってくれています。
今日の試合に関しても、彼女だけではなく全員が目立ち始めている 。彼女だけのチームではなく、曽我、山田、島村(春世)の力やセッターの澤田や塚田(しおり)の力。いろいろな力がひとつになり始めている。そういう中で古賀がコミュニケーションをテーマのひとつに掲げてくれているので、ありがたいなと思っています。
山田に関してはブロック力が彼女の大きな武器ですが、今日はブロックが出ましたけど、まだ出る日と出ない日の差が激しい。まだまだこれからいろいろなことを経験して、しっかりそれを糧にして成長していこうという話を年明けに2人でさせていただきましたが、彼女が今やるべき課題に取り組み始めた結果が今日、こういうふうに出ていると思います。これを明日もしっかり出せるかどうかが彼女の真価が問われるのではないかと思います。うちはベテランの島村がいますので、(追いつき、追い越して)「NECのミドルは山田だ」と言われるくらいのミドルに成長してほしいなという気持ちはあります。
写真:堀江丈
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